◆SH2739◆インドネシア:贈収賄規制違反により法人が処罰された初の事例(1) 福井信雄(2019/08/27)

インドネシア:贈収賄規制違反により法人が処罰された初の事例(1)

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 福 井 信 雄

 

1. 総論

 インドネシアで事業を行う場合、未だ当地で蔓延る汚職の問題を完全に避けて通ることは難しい。15年前から汚職撲滅委員会(通称KPK)による精力的な汚職事案の摘発が行われてきており、贈収賄を犯した場合の摘発リスクは年々高まっている一方で、実務においては未だに公務員側からの大小様々な賄賂の要求がなされることは珍しくなく、現場の責任者にとっては難しい局面に直面することも多いと思われる。

 インドネシアの汚職摘発の実務においてこれまで特徴的だったのは、法人がその処罰の対象になることはなく、一貫して個人が対象となっていた点である。そして個人に対して刑事罰が科される場合、初犯でも実刑の禁固刑が科されることが一般的であることから、インドネシアの国内法上はどちらかというと個人が負うことになる刑事リスクの高さがより強く認識されていた。ところが、2019年1月、インドネシアで初めて贈収賄規制違反に基づき法人の刑事責任を問う判決が下級裁判所において出された。これまで長く続いていた実務を変更する重要な判決であることから、インドネシアの贈収賄規制及び法人の刑事責任に関する制定法の枠組みと合わせて本稿で概説する。

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(ふくい・のぶお)

2001年 東京大学法学部卒業。 2003年 弁護士登録(第一東京弁護士会)。 2009年 Duke University School of Law卒業(LL.M. )。 2009年~2010年 Haynes and Boone LLP(Dallas)勤務。

2010年~2013年10月 Widyawan & Partners(Jakarta)勤務。 2013年11月~長島・大野・常松法律事務所 シンガポール・オフィス勤務。 現在はシンガポールを拠点とし、インドネシアを中心とする東南アジア各国への日本企業の事業進出や現地企業の買収、既進出企業の現地でのオペレーションに伴う法務アドバイスを行っている。

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