◆SH2707◆企業活力を生む経営管理システム―高い生産性と高い自己浄化能力を共に実現する―(第52回) 齋藤憲道(2019/08/05)

企業活力を生む経営管理システム

―高い生産性と高い自己浄化能力を共に実現する―

同志社大学法学部
企業法務教育スーパーバイザー

齋 藤 憲 道

 

2. 経理の基準(規程等)

 企業会計の流れは次の(a)~(d)の通りであり、この過程で不正行為を発見して排除する仕組みが構築されることが望まれる。

  1. (a) まず、日々の取引が行われる。営業活動等に伴って、商品の販売、生産、入出庫、給与支給や物品購入に伴う現金の出し入れ等の日常取引が発生する。
  2. (b) 続いて、それぞれの取引を記帳する。個々の取引を正確に把握して、正しく仕訳けし、遅滞なく伝票作成やコンピュータ入力を行う。
  3. (c) これに基づいて、会計帳簿(総勘定元帳、補助簿、合計残高試算表等)等を作成する。
  4. (d) 最後に、決算処理を行い、会社法の計算書類、金融商品取引法の財務諸表、税法の税務申告書等を作成する。

 資金を動かすには、その理由が必要であり、通常、経理はそれを証明する証憑(=経理処理するための証拠)を経理処理伝票に添付することを求める。この証憑の不明点に着目すれば、経理部門で、不正の多くを発見する可能性がある。

 違法な金銭の入金・出金に関わった経理担当者は、多くの場合、犯行の一味と疑われる。(経理の帳票に、金銭授受に関わった痕跡が残る以上、やむを得ない。)

 経理業務に携わる者は、平素から法令・社内基準の厳正遵守に努めなければならない。

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(さいとう・のりみち)

1971年東京大学法学部卒業。同年松下電器産業㈱に入社し、営業、経理、経営企画、法務の業務を担当。松下電子部品㈱経営企画室長、松下電器産業㈱法務本部法務部長、JVC・ケンウッド・ホールディングス㈱監査役等を経て、2009年パナソニック㈱を退職。損害保険ジャパン日本興亜㈱ 業務品質・コンプライアンス委員会委員長を歴任。

また、内閣府消費者委員会委員(2015年秋退任)、消費者安全調査委員会臨時委員(現)、製品事故判定第三者委員会合同会議議長(現。消費者庁と経済産業省合同)、国民生活センター紛争解決委員会委員(現)、経済産業省産業構造審議会臨時委員、神戸市公正職務審査会委員(現)




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