◆SH2706◆公取委、「競争とデジタル経済」に関するG7競争当局の共通理解 蛯原俊輔(2019/08/02)

公取委、「競争とデジタル経済」に関するG7競争当局の共通理解

岩田合同法律事務所

弁護士 蛯 原 俊 輔

 

1 はじめに

 本年7月17日から18日にフランスにおいてG7財務大臣・中央銀行総裁会議が開催されるに当たり、議長国である同国政府は、本年1月、他のG7諸国に対し、競争とデジタル経済についてG7で協議することを提案した。その上で、フランス競争当局を通じて、日本の公正取引委員会(以下「公取委」という。)を含むG7競争当局に対し、共通理解を取りまとめるよう要望し、これを受けてG7競争当局は、フランス競争当局の主導の下、デジタル経済により生じる競争上の課題に関し、継続的に議論を行った。その結果、本年6月5日、G7競争当局間の共通理解について合意がなされ、かかる共通理解がG7財務大臣・中央銀行総裁会議に対し提出された。本稿では、かかる共通理解(以下「共通理解」という。)の概要について解説する。

 

2 共通理解の概要について

 まず、共通理解の概要について述べた後、各項目の詳細についてみていくこととしたい。共通理解の概要は以下のとおりである。

  項 目 概 要
イノベーション及び成長に関するデジタル経済の恩恵 競争的な市場は、経済が十分に機能するための鍵である。
既存の競争法制の柔軟性及び妥当性 競争法は柔軟に対応できる。
競争唱導活動及び競争評価の重要性 政府は、デジタル市場における競争について、関連施策・規制が不必要に制限していないかどうか分析すべきである。
国際協力の必要性 国際協力及び国際的な収れんをさらに促進していくことが重要である。

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(えびはら・しゅんすけ)

岩田合同法律事務所アソシエイト。2014年3月早稲田大学法学部卒業、2015年11月東京大学法科大学院中退。2016年12月検事任官。大阪地方検察庁、福岡地方検察庁小倉支部勤務を経て、2019年3月検事退官。同年4月弁護士登録、岩田合同法律事務所入所。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

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1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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