◆SH2651◆企業活力を生む経営管理システム―高い生産性と高い自己浄化能力を共に実現する―(第45回) 齋藤憲道(2019/07/08)

企業活力を生む経営管理システム

―高い生産性と高い自己浄化能力を共に実現する―

同志社大学法学部
企業法務教育スーパーバイザー

齋 藤 憲 道

 

3.販売(役務提供を含む)、流通、クレーム・製品事故対応

(3) 営業が「してはならない」取引

① 営業が厳禁にすべき3つの取引類型。

  1. 1) 他社とのカルテル・入札談合
  2.    営業は、商品を販売するときに、できるだけ高値で、少しでも多く売ろうとする。そこで、競争相手との間で価格調整・市場分割・生産量調整等を行って営業業績を上げようとする者が現れる。
     しかし、これらの行為は事業者間の競争によって消費者利益の確保を図る独占禁止法(競争法)に抵触し、企業と個人が厳しい制裁を受ける。
     
  3. 2) 贈賄(公務員・外国公務員への贈賄、私人間の贈賄)
  4.    多くの国で、事業活動に関係して公務員に金銭・その他の賄賂の提供・申込・約束をして便宜を図ってもらおうとすると、贈賄罪として刑事罰が科される。
  5.   (注) 日本は、公務員贈収賄、外国公務員贈賄、取締役等に係る贈収賄を禁じている。
  6.    私人間の取引における贈賄も刑事罰の対象になる国(英国、中国等)があるので、注意したい。
  7.   (注) 中国は、公務員贈収賄、外国公務員贈賄、商業賄賂を禁じている。
  8.    私人間の取引が贈収賄の対象になる場合は、販売リベート等が贈賄(金銭の提供)とみなされる可能性があり、販売制度の合法性とその運用の透明性に留意しなければならない。
    なお、米国・英国の贈賄規制は、次のように広い範囲に適用されるので、注意したい。
  9.   米国:地理的範囲(域外適用)、犯罪の範囲(共謀罪が存在)、第三者に依頼した者の責任を問う
    英国:地理的範囲(域外適用)、犯罪の範囲(贈収賄を、私人と公務員の間に限らず、私人間にも適用)

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(さいとう・のりみち)

1971年東京大学法学部卒業。同年松下電器産業㈱に入社し、営業、経理、経営企画、法務の業務を担当。松下電子部品㈱経営企画室長、松下電器産業㈱法務本部法務部長、JVC・ケンウッド・ホールディングス㈱監査役等を経て、2009年パナソニック㈱を退職。損害保険ジャパン日本興亜㈱ 業務品質・コンプライアンス委員会委員長を歴任。

また、内閣府消費者委員会委員(2015年秋退任)、消費者安全調査委員会臨時委員(現)、製品事故判定第三者委員会合同会議議長(現。消費者庁と経済産業省合同)、国民生活センター紛争解決委員会委員(現)、経済産業省産業構造審議会臨時委員、神戸市公正職務審査会委員(現)




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