◆SH2572◆コンプライアンス経営とCSR経営の組織論的考察(167)日本ミルクコミュニティ㈱のコンプライアンス㊴ 岩倉秀雄(2019/05/31)

コンプライアンス経営とCSR経営の組織論的考察(167)

―日本ミルクコミュニティ㈱のコンプライアンス㊴―

経営倫理実践研究センターフェロー

岩 倉 秀 雄

 

 前回は、日本ミルクコミュニティ(株)の危機管理体制の概要について述べた。

 日本ミルクコミュニティ(株)は、「企業が社会的存在であることを踏まえ、公正、透明、誠実を旨として対応し、社会と企業の損失を最小限に留めること」を危機管理方針とするとともに、優先順位を、1.生命の尊重と健康の確保、2.社会の被害を最小限に留める、3.企業の損失を最小限にするとし、企業が社会的存在であり利益に優先することを明確にした。

 危機が発生した場合には、危機管理規程に基づき代表取締役社長(連絡が不可能な時には代表取締役専務、専務に連絡がつかない場合には取締役会の決定による次順位者)の判断に基づき、危機対策本部(本社と現地)とその事務局を設置し、事務局長は原則として総務・人事部長(当時)が就任、本部長の判断により他の者を指名できるとした。

 また、事務局は、事務局長・次長の他に、経営企画部、コンプライアンス部、コミュニケーション部、総務人事部、事象に関わる事業を管掌する部署長、及び事務局長が指名する者で構成した。

 今回は、日本ミルクコミュニティ㈱の危機対応行動基準と関連規定類について考察する。

 

【日本ミルクコミュニィティ(株)のコンプライアンス㊴:組織の危機管理⑪】(『日本ミルクコミュニティ史』431頁~434頁)

1. 緊急品質委員会規則

 日本ミルクコミュニティ(株)は、危機管理関連規定の一つとして、「万一商品事故が発生した場合には、誠実、公正、透明を堅持し、お客様の健康被害を最小限に留めることを旨」に、緊急品質委員会規則を定めた。

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(いわくら・ひでお)

経営倫理実践研究センターフェロー、日本経営倫理士協会主任フェロー研究員。

1976年北海道大学農学部卒、全国酪農業協同組合連合会(全酪連)に入会し、全酪連乳業統合準備室長兼日本ミルクコミュニティ(株)設立準備委員会事務局次長、日本ミルクコミュニティ初代コンプライアンス部長。雪印メグミルク(株)社史編纂室で、『日本ミルクコミュニティ史』と『雪印乳業史第7巻』を編纂(共著)し、2016年10月よりCSR部に異動。2017年同社を退職して「社会経営研究所」(個人事務所)を設立。

青山学院大学大学院修士課程修了、雪印メグミルク(株)時代に、一橋大学大学院国際企業戦略研究科経営法務コース博士後期課程を単位取得退学。

なお、業務の傍ら、トライアスロンの草創期にハワイ等のアイアンマンレースを3回完走し、日本トライアスロン協会理事長に就任、競技の普及に努めた。




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