◆SH2527◆企業活力を生む経営管理システム―高い生産性と高い自己浄化能力を共に実現する―(第29回) 齋藤憲道(2019/05/13)

企業活力を生む経営管理システム

―高い生産性と高い自己浄化能力を共に実現する―

同志社大学法学部
企業法務教育スーパーバイザー

齋 藤 憲 道

 

3.「製品規格」の仕組みが業法・有害物質規制・表示規制等の遵守に有効

例2 自動車(道路運送車両法)

 以下、道路運送車両法(登録・検査・整備・リコール等を規律)の普通自動車を中心に記述する。

 自動車は、大きな動力源を持ち、重量物を高速で長距離移動させることができる。

 自動車が普及して、人々の生活が便利になり、様々な産業が発展して、社会全体が豊かになった。

 また、自動車は、高価な動産(耐久消費財)であり、所有権の所有や抵当権設定について不動産登記と類似の登録制度が設けられている。

 一方で、自動車は、衝突等の事故や排気ガス公害等の原因にもなる。

 そこで、次の第1~第5のように、社会全体で様々な取り組みを行ってその短所を補い、最大の便益を享受する仕組みが作られている。

 

○ 第1に、車体について、検査・登録の制度が設けられている。

 個々の自動車について、検査と登録を行うことにより、安全確保、公害防止、車の識別を可能にして、所有・使用の実態を把握できるようにする。

 自動車(軽自動車、小型特殊自動車、二輪の小型自動車を除く)は、自動車登録ファイルに登録を受けたものでなければ、運行の用に供してはならない。

  1. (注) 四輪の軽自動車については、軽自動車検査協会で検査を受けて車検証と№プレートを取得する届出制度が設けられている。1949年に、それまでの小型自動車が、小型自動車と軽自動車に分けられたとき、軽自動車の大半は二輪車と三輪車であり、国の機関が直接関与する普通自動車とは別の制度が作られて、運用されてきた。

 また、自動車の構造・装置・性能に関する保安基準(国土交通省令)が制定され、保安上又は公害防止その他の環境保全上の技術基準に適合する自動車・装置のみが運行の用に供される。

  1. (注) 基準適合性審査の実務は、独立行政法人自動車技術総合機構(以下、本項で「機構」という。)が行う。この審査で使用するデータには、当局が自ら測定するもの、メーカーが提出して当局が確認するもの、メーカーが提出したものをそのまま用いるもの(複雑・高度な計算等)、がある。

 「新規検査」の申請は、「新規登録」の申請と同時に行うことを要する。

① 登録

「登録」の種類

 新規登録(新車新規、中古新規)、変更登録、移転登録、抹消登録(永久、輸出、一時)等がある。

「新規登録」を受けるときに満たすべき主な要件は次の通りである。

  1. ・ 自動車の所有者が、国土交通大臣に対し、申請書(車名・型式、車台番号、所有者の氏名等・住所、使用の本拠の位置、取得の原因を記載)に、譲渡証明書、輸入の事実を証する書面又はその自動車の所有権を証明するに足る他の書面を添えて提出し、かつ、その自動車(現車)を提示すること。
     なお、自動車が保安基準に適合している旨を証明する書面を提出して、現車の提示に代えることができる。
  2. ・ 車台番号(又は、原動機の型式)の打刻に関する証明書(その他必要な書面)を提出すること。

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(さいとう・のりみち)

1971年東京大学法学部卒業。同年松下電器産業㈱に入社し、営業、経理、経営企画、法務の業務を担当。松下電子部品㈱経営企画室長、松下電器産業㈱法務本部法務部長、JVC・ケンウッド・ホールディングス㈱監査役等を経て、2009年パナソニック㈱を退職。損害保険ジャパン日本興亜㈱ 業務品質・コンプライアンス委員会委員長を歴任。

また、内閣府消費者委員会委員(2015年秋退任)、消費者安全調査委員会臨時委員(現)、製品事故判定第三者委員会合同会議議長(現。消費者庁と経済産業省合同)、国民生活センター紛争解決委員会委員(現)、経済産業省産業構造審議会臨時委員、神戸市公正職務審査会委員(現)

 




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