◆SH2517◆公取委、森永製菓株式会社に対して下請法違反に基づく勧告 山田康平(2019/05/08)

公取委、森永製菓株式会社に対して下請法違反に基づく勧告

岩田合同法律事務所

弁護士 山 田 康 平

 

1. はじめに

 公正取引委員会は、2019年4月23日、森永製菓株式会社(以下「森永製菓」という。)に対し、同社に下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)4条1項3号(下請代金の減額の禁止)の規定に違反する行為が認められたとして、勧告を行った。

 下請法7条に基づく勧告は毎年度一定数行われているところ[1]、下請代金の減額の禁止を理由とする勧告が特に多く見受けられるところであるから、本勧告の概要を紹介するとともに、そのポイントを解説することとしたい。

 

2. 下請代金の減額の禁止とは[2]

(1) 総論

 下請法4条1項3号は、親事業者が、下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに、発注時に定めた下請代金を減ずることを禁止している。

 「歩引き」、「リベート」等の減額の名目、方法、金額の多少を問わず、発注後の減額は本号による規制の対象となる。また、仮に親事業者と下請事業者との間で、下請代金の減額等について、あらかじめ合意があったとしても、下請事業者の責めに帰すべき理由なく下請代金を減額した場合は本号の違反となる。

 このような規定が設けられているのは、下請取引においては、下請事業者の立場が弱く、一旦決定された下請代金であっても事後に減ずるよう要請されやすい一方、下請事業者はこのような要求を拒否することが困難であり、下請代金の額が減じられると、直接、下請事業者の利益が損なわれることから、これを防止する必要があるためである。

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(やまだ・こうへい)

岩田合同法律事務所アソシエイト。2011年東京大学法学部卒業。2013年東京大学法科大学院修了。2014年弁護士登録。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

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1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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