◆SH2444◆法務省、法制審議会民法・不動産登記法部会第1回会議 松田貴男(2019/04/02)

法務省、法制審議会民法・不動産登記法部会第1回会議

岩田合同法律事務所

弁護士 松 田 貴 男

 

 2019年3月19日、法制審議会の民法・不動産登記法部会の第1回会議が開催された。

 土地の所有者死亡後に相続登記がされないなどの理由によって、不動産登記簿上誰が所有者であるかが不明となっている土地(所有者不明土地)が増加し、土地の利用等が阻害されるという問題が生じている。そこで、本部会では、民法及び不動産登記法に関する以下の観点からの法改正が検討される予定である。

  • 相続等による所有者不明土地の発生を予防するための仕組み
  • 所有者不明土地を円滑かつ適正に利用するための仕組み

 法改正へ向けたより具体的な検討項目は、法務省HPで公開されている部会資料「民法・不動産登記法の改正に当たっての検討課題」に記載されており、その概要をまとめたものが末尾表である。検討項目の中には、相続登記申請の義務化や登記所が他の公的機関から死亡情報等を取得するための方策といった比較的法技術的な部類に属する項目や遺産分割の期間制限などの相続法関連項目のみならず、土地所有権の放棄、共有制度の見直し、相隣関係規定の見直しなど、土地所有権の範囲・制約という物権法の根幹に関係する改正も検討項目に含まれている点が注目に値する。

 所有者不明土地の問題に関しては、2018年6月の政府の閣議決定により、制度改正の具体的方向性を2018年度中に提示した上で2020年までに必要な制度改正の実現を目指すという方針が決定されている。

 2018年6月には「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」が成立し、同特措法では公共事業における収用手続の合理化・円滑化のための土地収用法の特例や、地方公共団体の長等に財産管理人の選任申立権を与えるなどの民法の特則が定められた。

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(まつだ・たかお)

岩田合同法律事務所所属。2000年東京大学法学部卒業。2000年から2007年まで金融機関に勤務。2008年弁護士登録。2013年Harvard Law School修了(LL.M.)。主な著作:『実践TOBハンドブック改訂版』(共著、日経BP社、2010年)、『取引先の倒産対応マニュアル』(共著、日経ビジネス社、2009年)。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

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1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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