◆SH2368◆企業活力を生む経営管理システム―高い生産性と高い自己浄化能力を共に実現する―(第12回) 齋藤憲道(2019/02/28)

企業活力を生む経営管理システム

―高い生産性と高い自己浄化能力を共に実現する―

同志社大学法学部
企業法務教育スーパーバイザー

齋 藤 憲 道

 

第2部 重大リスク・不正を発見する従来の手法

2. 重大リスクを発見する「監査役」の目線

〔監査役の監査チェック項目〕

(4) 効率性確保体制

  1. ① 経営戦略策定、経営資源配分、組織構築、業績管理体制の構築・運用等が不適正で、過度に非効率なため、会社に著しい損害が生じるリスク
  2. ② 過度の効率性追求により会社の健全性が損なわれて、会社に著しい損害が生じるリスク
  3. ③ 代表取締役等が事実認識で重要かつ不注意な誤りを犯し、著しい損害が生じる決定を行うリスク
    1. (注) 効率性確保体制が上記①②③のリスクに対応しているか否かは、次の1~4を含む要点を特定して判断する。
    2. 1 代表取締役等が、持続的成長を確保する経営計画・事業目標、効率性と健全性のバランス等が重要と認識する。
    3. 2 経営計画策定、経営資源配分、組織、管理体制、IT 対応等を、適正に決定・実行・是正する仕組みがある。
    4. 3 経営資源・経営環境等に照らして達成困難な計画・目標等を設定して健全性を損なう過度な効率を追及していない。
    5. 4 代表取締役等が行う重要な意思決定・個別業務の決定を、経営判断の原則に従って行う仕組みにしている。
    6. (筆者の見方)「効率性確保」を監査して適切な指摘を行うためには、企業の事業の実態(経営体質・市場競争力を含む)、業界の状況(競争状況を含む)等を承知した上で、その企業に適した経営方針を考える力が要る。この力を強化するには、多くの業界の監査役の間で、一般的な業界情報・ノウハウ・スキル等を共有化することが有効であろう。

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(さいとう・のりみち)

1971年東京大学法学部卒業。同年松下電器産業㈱に入社し、営業、経理、経営企画、法務の業務を担当。松下電子部品㈱経営企画室長、松下電器産業㈱法務本部法務部長、JVC・ケンウッド・ホールディングス㈱監査役等を経て、2009年パナソニック㈱を退職。損害保険ジャパン日本興亜㈱ 業務品質・コンプライアンス委員会委員長を歴任。

また、内閣府消費者委員会委員(2015年秋退任)、消費者安全調査委員会臨時委員(現)、製品事故判定第三者委員会合同会議議長(現。消費者庁と経済産業省合同)、国民生活センター紛争解決委員会委員(現)、経済産業省産業構造審議会臨時委員、神戸市公正職務審査会委員(現)

 




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