◆SH2352◆知財高裁、「アンヴィシャンパングレイ」からなる商標が商標法4条1項7号に該当するとした事例 小西貴雄(2019/02/20)

知財高裁、「envie CHAMPAGNE GRAY/アンヴィシャンパングレイ」
からなる商標が商標法4条1項7号に該当するとした事例

岩田合同法律事務所

弁護士 小 西 貴 雄

 

 本件は、「envie CHAMPAGNE GRAY」の欧文字と「アンヴィシャンパングレイ」の片仮名を上下二段に書してなる商標(下記に記載の商標。以下「本件商標」という。)について、知財高裁が、商標法4条1項7号にいう「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」に該当するという判断を示した事例である。

 

(1)裁判所の判断

 知財高裁は、フランスにおける「シャンパン」に対する保護の内容について、「シャンパン」という名称がフランスで法律上指定され、原産地統制名称として保護されていること、公立行政機関が定める諸生産条件を満たすぶどう酒のみが「シャンパン」の名称を使用する権利を有することとされ、厳格な品質管理・統制が行われる一方でその生産者が保護されていること、被告はシャンパーニュ地方産ワイン製品の専門的利益を防禦するための法人でありフランス国内外で「シャンパン」の名称を保護するための活動を行っていること、といった事実を認定した。その上で、「シャンパン」の表示及びその対象がフランス国民の文化的所産というべきものであり、これらの文字を含む本件商標を使用することは、フランス国民の国民感情を害し、日本とフランスの友好関係にも好ましくない影響を及ぼしかねないものであり、国際信義に反すると述べ、商標法4条1項7号該当性を肯定した。

 また、「シャンパングレイ」という語が一体不可分の構成となって色彩を表す表示となっているという原告の主張に対しては、「シャンパングレイ」が一体不可分で色彩を表示する語として広く一般に認識されていると認めるに足りる証拠はなく、むしろスパークリング・ワインとしてのシャンパンを想起させることによって比喩的に色彩を表現しているものであると述べ、原告の主張を退けた。

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(こにし・たかお)

岩田合同法律事務所アソシエイト。2012年東京大学法学部卒業。2014年東京大学法科大学院卒業。2015年弁護士登録。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

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1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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