◆SH2303◆個人情報保護委、日EU間データ移転をめぐる相互認定の23日付け決定 平井裕人(2019/01/30)

個人情報保護委、日EU間データ移転をめぐる相互認定の23日付け決定

岩田合同法律事務所

弁護士 平 井 裕 人

 

第1 はじめに

 個人情報保護委員会(以下「PPC」という)は、本年1月22日、欧州委員会との間で、同委員会が日本に対して「一般データ保護規則」(General Data Protection Regulation、以下「GDPR」という)45条に基づく十分性認定(adequacy decision)を行う方針につき合意に至ったことを発表した。1月23日、欧州委員会は、日本に対して十分性認定を行った。

 GDPR上、個人データを、EEA(EUにアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーを加えた経済領域)域内から域外へと移転するには、定められた要件を満たす必要があるが、十分性認定を取得した国・地域については、原則として個人データの移転をその他の要件を充たすことなく行うことができる。そのため、従前より十分性認定の取得が期待されていたところ、今回十分性認定がなされるに至り、経済界からは早くも好意的な声が寄せられている。

 本稿では、GDPRにおける個人データの越境移転規制について改めて紹介し、十分性認定がなされたことの意義について読者の理解の一助としたい。

 

第2 第三国又は国際機関への個人データ移転

1 総論

 GDPRが適用される場合、個人データ(識別された、又は識別され得る自然人に関する、あらゆる情報をいう))をEEA域内から第三国又は国際機関へ移転するには次の3つのいずれかの要件を満たす必要がある。

  1. ①:移転先の第三国が十分性認定を受けている(45条)
  2. ②:適切な保護措置(appropriate safeguards)を講じている(46条)
  3. ③:例外事由に該当する(49条)

 上記枠組みは、下記参考資料記載の通り、日本の法制度と類似している点もあるものの、実務的には、GDPRの方がより厳しい規制であると解されている。

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(ひらい・ひろと)

岩田合同法律事務所アソシエイト。2013年中央大学法学部卒業。2015年東京大学法科大学院修了。2016年弁護士登録。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>
1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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