◆SH2231◆証券監視委、契約締結交渉者の社員から情報を受領した者による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告 平井 太(2018/12/05)

証券監視委、株式会社スリーエフとの契約締結交渉者の社員から情報を
受領した者による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について

岩田合同法律事務所

弁護士 平 井   太

 

 平成30年11月27日、証券取引等監視委員会(以下「SESC」という。)は、株式会社ローソン(以下「ローソン」という。)の元社員「丙」が、ローソン社員「甲」から株式会社スリーエフ(以下「スリーエフ」という。)との事業統合に関する重要事実(スリーエフによる会社分割の事実)を受領した上でその公表前に内部者取引を行ったとして、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った(以下「本勧告事案」という。)。元社員「丙」は、当該会社分割が公表された平成29年4月12日より前にスリーエフの株式を6700株買い付け、公表後にこれら株式を売却することで約76万円の利益を得ていたと報道されている。図1はSESCが公表した本勧告事案の関係図であり、かかる公表後、スリーエフの株価は、連日ストップ高となっていた。

【図1】

 内部者取引は、その規制対象が広範であるという意味において、上場会社に所属する者又はその関係者にとってある種身近な違法行為ともいえるが、他方でその規制対象が広範かつ複雑に規定されていることにより、いかなる行為が内部者取引として規制対象となるかにつき広く一般に理解されているとは言い難いように思われる。本稿では、内部者取引の規制対象行為をごく簡単に整理しながら、本勧告事案における金融商品取引法(以下「法」という。)の適用条文を確認したい。なお、本稿では、内部者取引の規制対象行為をごく簡潔に記載するが、実際の規制対象行為は相当細かく規定されていることから、その詳細を確認されるに当たっては、適宜、条文や専門書を参照されたい。

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(ひらい・ふとし)

岩田合同法律事務所アソシエイト。2007年同志社大学法学部卒業。2009年同志社大学法科大学院修了。2011年検事任官。水戸地検、大阪地検等の勤務を経て、2017年4月「判事補及び検事の弁護士職務経験に関する法律」に基づき弁護士登録、岩田合同法律事務所入所。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

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1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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