◆SH2107◆実学・企業法務(第171回)法務目線の業界探訪〔Ⅳ〕建設・不動産 齋藤憲道(2018/09/27)

実学・企業法務(第171回)

法務目線の業界探訪〔Ⅳ〕建設・不動産

同志社大学法学部

企業法務教育スーパーバイザー

齋 藤 憲 道

 

〔Ⅳ〕建設(ゼネコン、戸建て、下請)、不動産取引

7. 事故・事件とその対応

(2) 東洋ゴム工業 免震材料不正

 東洋ゴム工業(株)(以下、「親会社」という。)は、免震材料について次の不正を行った。

 ① 大臣認定不正取得:不正な申請書を提出し、建築基準法に基づく性能評価・大臣認定を受けていた。

  1.   「大臣認定不正取得」とは、免震材料の性能評価・大臣認定の取得にあたって、大臣認定に適合しない製品を大臣認定に適合する製品であるとして出荷した製品のデータ及び試験結果を提出し、新たな性能評価・大臣認定を受けていたことである。

 ② 大臣認定不適合:大臣認定の内容に適合しない製品を製造・出荷していた。

  1.   「大臣認定不適合」とは、免震材料の製造・出荷にあたって、大臣認定を受けた免震材料に関し、製品検査における性能値が大臣認定の際に定められた基準値に適合しない製品について、基準値に適合するように性能値を改ざんし、地震の揺れを押さえる能力が大臣認定品より低い製品を製造・出荷していたことである。

 なお、本件免震材料の設計・製造を行ったのは、親会社の子会社である東洋ゴム加工品㈱(以下、「子会社」という。)である。

1) 経 緯

2013年夏頃 子会社の免震積層ゴムの性能検査の業務を2013年1月に引き継いだ後任者の1名(以下、「後任者」という。)が、上司(子会社の開発技術部長)に、出荷時性能検査において技術的根拠が不明な補正が行われている旨を報告。

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(さいとう・のりみち)

1971年東京大学法学部卒業。同年松下電器産業㈱に入社し、営業、経理、経営企画、法務の業務を担当。松下電子部品㈱経営企画室長、松下電器産業㈱法務本部法務部長、JVC・ケンウッド・ホールディングス㈱監査役等を経て、2009年パナソニック㈱を退職。損害保険ジャパン日本興亜㈱ 業務品質・コンプライアンス委員会委員長を歴任。

また、内閣府消費者委員会委員(2015年秋退任)、消費者安全調査委員会臨時委員(現)、製品事故判定第三者委員会合同会議議長(現。消費者庁と経済産業省合同)、国民生活センター紛争解決委員会委員(現)、経済産業省産業構造審議会臨時委員、神戸市公正職務審査会委員(現)

 




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