◆SH2090◆コンプライアンス経営とCSR経営の組織論的考察(101)雪印乳業㈱グループの事件を組織論的に考察する⑪岩倉秀雄(2018/09/14)

コンプライアンス経営とCSR経営の組織論的考察(101)

―雪印乳業(株)グループの事件を組織論的に考察する⑪―

経営倫理実践研究センターフェロー

岩 倉 秀 雄

 

 前回は、雪印乳業(株)の前身である酪連を創業し初期の組織文化の形成に大きな影響を与えた黒澤酉蔵の足跡について、生誕から田中正造との出会い、北海道移住までの経緯について述べた。

 今回は、前回に続いて北海道移住後の黒澤酉蔵の活動を考察する。

 

【雪印乳業(株)グループの事件を組織論的に考察する⑪:北海道移住後の黒澤酉蔵の活動】

2. 社会活動のはじまり

(1) 有畜畑作農業の導入

 開拓がはじまった当時の北海道では、酪農への認識が低く、寒冷地でもわずかにコメが取れたので、多くの農家はコメを作っていたが、1913(大正2)年、未曾有の冷害により北海道農業は壊滅的打撃を受けた。

 黒澤は、農村の窮状を放って置けず、上川・空知管内の各村を歴訪してつぶさに惨状を視察・調査した。

 そして、街頭演説を連日行い札幌市民に募金を訴えるとともに、全国のキリスト協会に呼びかけて義捐金を募り被害地に送った

 そして、これを契機に、黒澤は、デンマーク農業を理想とする同志(宇都宮、佐藤ら)とともに、水田万能の略奪農業を止め、寒冷地に適した有畜農業を実践する農業革命を行う決意を固めた。

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(いわくら・ひでお)

経営倫理実践研究センターフェロー、日本経営倫理士協会主任フェロー研究員。

1976年北海道大学農学部卒、全国酪農業協同組合連合会(全酪連)に入会し、全酪連乳業統合準備室長兼日本ミルクコミュニティ(株)設立準備委員会事務局次長、日本ミルクコミュニティ初代コンプライアンス部長。雪印メグミルク(株)社史編纂室で、『日本ミルクコミュニティ史』と『雪印乳業史第7巻』を編纂(共著)し、2016年10月よりCSR部に異動。

青山学院大学大学院修士課程修了、雪印メグミルク(株)時代に、一橋大学大学院国際企業戦略研究科経営法務コース博士後期課程を単位取得退学。

なお、業務の傍ら、トライアスロンの草創期にハワイ等のアイアンマンレースを3回完走した。

 

 




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