◆SH2087◆実学・企業法務(第169回)法務目線の業界探訪〔Ⅳ〕建設・不動産 齋藤憲道(2018/09/13)

実学・企業法務(第169回)

法務目線の業界探訪〔Ⅳ〕建設・不動産

同志社大学法学部

企業法務教育スーパーバイザー

齋 藤 憲 道

 

〔Ⅳ〕建設(ゼネコン、戸建て、下請)、不動産取引

7. 事故・事件とその対応

(1) 横浜で販売されたマンションの傾斜問題

1) 問題の概要

  1. ⑴ 三井不動産レジデンシャル(株)(以下、「売主」という。)が横浜で販売したマンションに傾きが生じたことが2014年11月に発覚した。
  2. ⑵ このマンションの元請は三井住友建設(株)(以下、「M」という。)、1次下請は(株)日立ハイテクノロジーズ(以下、「H」という。)、2次下請は旭化成建材(株)(以下、「A」という。)である。
    Aの管理者が、他の杭の工事データを転用して改竄した経緯は次の通りである。
    1. ① Mが杭打ちの場所(一部掘削調査)・長さ・太さを決めて杭を手配した。
    2. ② 1次下請はHだが、実際には2次下請のAが残りの全てを掘削し、ドリルで地面に穴を開けた。
    3. (注) 掘削時の土の抵抗値変化から、支持層に届いたか否かを判別でき、この抵抗値は波形データで記録する。
    4. ③ Aは、本来必要な長い杭を手配せず、データを改竄して工事していた。
    5. ④ 杭先端と地盤を固定するセメントを注入するが、Aはセメント量も改竄した。
  3. ⑶ 2016年1月13日 国土交通省(関東地方整備局長)が次の通り3社を行政処分した。

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(さいとう・のりみち)

1971年東京大学法学部卒業。同年松下電器産業㈱に入社し、営業、経理、経営企画、法務の業務を担当。松下電子部品㈱経営企画室長、松下電器産業㈱法務本部法務部長、JVC・ケンウッド・ホールディングス㈱監査役等を経て、2009年パナソニック㈱を退職。損害保険ジャパン日本興亜㈱ 業務品質・コンプライアンス委員会委員長を歴任。

また、内閣府消費者委員会委員(2015年秋退任)、消費者安全調査委員会臨時委員(現)、製品事故判定第三者委員会合同会議議長(現。消費者庁と経済産業省合同)、国民生活センター紛争解決委員会委員(現)、経済産業省産業構造審議会臨時委員、神戸市公正職務審査会委員(現)

 




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