◆SH2083◆企業法務フロンティア「インターネットサービスが目指す『個人信用のスコア化』」 若松 牧(2018/09/11)

企業法務フロンティア
インターネットサービスが目指す「個人信用のスコア化」

日比谷パーク法律事務所

弁護士 若 松   牧

 

 2018年4月に経済産業省が発表した電子商取引に関する市場調査によれば、2017年のネットオークション市場規模は1兆1200億円と前年比3.2%増、フリマアプリ市場規模は4835億円と前年比58.4%増の伸び率となっている。こうしたヤフオク等のネットオークションや、メルカリ等のフリマアプリの普及によるインターネットを介した個人間取引のツールの多様化・簡易化により、個人があらゆる人と簡便に商品を売買することが可能になった反面、個人間取引のトラブルも急増している。こうした中で昨今、「誰でも利用できるインターネット空間」から、「公正な人のみが取引できるインターネット市場」に市場整備をするニーズが高まっている。

 そこで注目されているのが、「個人信用のスコア化」である。個人信用のスコア化は、個人の信用度合いを可視化し、不正行為者をブラックリスト化して市場から閉め出すとともに、取引の相手方の選択を容易にする。

 中国ではアクティブユーザー数5億人を超えるアリババグループが提供する信用情報管理システム「芝麻(ゴマ)信用」が、2020年を目処に社会信用システムを導入すると発表している政府の後押しもあって、大量の個人信用のスコア化を行なっている。同システムでは、アリババグループ会社から収集した個人情報をAIが分析し、個人の信用力が350~950点の範囲でスコア化される。AIの評価対象や基準は公開されていないが、たとえば、購入商品や食の嗜好・時間・価格帯、車や住宅の状況、SNSの交友関係などのあらゆる項目が評価に反映されると言われている。同システムのスコアは、他の企業でも流用され、貸金の金利、電子決済の与信枠、ホテル代金の高低ひいては利用の可否にまで、影響を与えているという。

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(わかまつ・まき)

日比谷パーク法律事務所 弁護士。2010年から2016年の間、広告・デザイン業界で、世界三大広告賞金賞受賞のプロジェクト等に携わる。2012年青山学院大学法学部卒業、2016年一橋大学法科大学院修了後、2017年に弁護士登録。同年日比谷パーク法律事務所入所。

日比谷パーク法律事務所 http://www.hibiyapark.net/
所属する弁護士がそれぞれコーポレートガバナンス等の会社法、M&A、特許法・著作権法等の知的財産権法、ファイナンス法、スポーツ法、システム開発を含むデジタル法、紛争処理などの得意分野に精通し、各分野のトップランナーとして「少数精鋭」と呼ばれるにふさわしいリーガル・サービスを提供するブティック型ファーム。

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