◆SH1935◆債権法改正後の民法の未来34 契約締結過程の情報提供義務(2) 阪上武仁(2018/06/28)

債権法改正後の民法の未来 34
契約締結過程の情報提供義務(2)

北浜南法律事務所

弁護士 阪 上 武 仁

 

3 議論の経過

(2) 概要

  1. ア  契約交渉段階において、契約を締結するか否かの判断に影響を及ぼす事項につき、信義則上の義務として情報提供義務を認めた裁判例は多数存在する(最一判平成18・6・12裁判集民220号403頁等)。かかる情報提供義務については、契約締結のための意思決定の基盤の確保の問題である。
  2.    これに対し、生命、身体および財産の危険を防止するにための情報についても、信義則上の義務として情報提供義務が存在しうることを肯定した裁判例も存在する(最二平成23・4・22民集65巻3号1405頁)。かかる情報は、契約締結前に情報提供されることが多いが、かかる情報の提供の有無にかかわらず、契約締結はなされたと考えられることから、契約締結のための意思決定の基盤の確保の問題ではないとされる。

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(さかうえ・たけひと)

北浜南法律事務所(http://kitahama-minami.com/

【略歴】
 平成9年3月立命館大学法学部卒業,平成18年3月関西学院大学司法研究科修了,平成19年12月大阪弁護士会登録(司法修習期第60期)。平成25年5月に北浜南法律事務所を開設。大阪弁護士会民法改正問題特別委員会委員。日本私法学会会員,日本医事法学会会員。

【著書・論文】
 共著『実務解説 民法改正』(民事法研究会、2017年)、共著『Q&A商標・意匠・不正競争防止法』(経済産業調査会、2016年)、「顛末報告義務の法的性質及びその範囲」年報医事法学30号(2015年)46頁、その他多数。

 




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