◆SH1908◆コンプライアンス経営とCSR経営の組織論的考察(79)―企業グループのコンプライアンス⑫ 岩倉秀雄(2018/06/15)
コンプライアンス経営とCSR経営の組織論的考察(79)
―企業グループのコンプライアンス⑫―
経営倫理実践研究センターフェロー
岩 倉 秀 雄
前回は、企業グループのコンプライアンス・アンケートの留意点について述べた。
コンプライアンス・アンケートは、無記名で行い、その末尾に自由記入欄を設け、密封して現場のコンプライアンス実行組織ごとにまとめ、結果をフィードバックし、必要により改善を求める。また、アンケート結果の経年変化を追うだけではなく、問題が発見されたら、問題発生現場の長と密接に連携し、直ちに問題解決に動くことが重要である。
また、そのデータは内部監査部門や監査役と共有し、内部監査や監査役監査時の確認・検証にも活用するべきである。
今回から、複数回にわたり、企業グループの従業員相談窓口の在り方について考察する。
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(いわくら・ひでお)
経営倫理実践研究センターフェロー、日本経営倫理士協会主任フェロー研究員。
1976年北海道大学農学部卒、全国酪農業協同組合連合会(全酪連)に入会し、全酪連乳業統合準備室長兼日本ミルクコミュニティ(株)設立準備委員会事務局次長、日本ミルクコミュニティ初代コンプライアンス部長。雪印メグミルク(株)社史編纂室で、『日本ミルクコミュニティ史』と『雪印乳業史第7巻』を編纂(共著)し、2016年10月よりCSR部に異動。
青山学院大学大学院修士課程修了、雪印メグミルク(株)時代に、一橋大学大学院国際企業戦略研究科経営法務コース博士後期課程を単位取得退学。
なお、業務の傍ら、トライアスロンの草創期にハワイ等のアイアンマンレースを3回完走した。