◆SH1863◆一流企業が真に信頼する法律事務所はどこか? ①島田法律事務所インタビュー 西田 章(2018/05/25)

一流企業が真に信頼する法律事務所はどこか?

 島田法律事務所インタビュー

島田法律事務所
弁護士 瀧 本 文 浩

(聞き手)西 田   章

 

 業界研究(法律事務所)のインタビューの第1弾として、島田法律事務所の瀧本文浩弁護士にお話をお伺いしました(2018年5月7日)。

 

 (瀧本弁護士は、司法修習(54期)を修了した後、大手の渉外事務所に入所されて、米国のロースクールへの留学とローファーム研修を経て、ご帰国された後に、事務所を移籍されて、島田法律事務所のパートナーを務めておられます。略歴については、島田法律事務所のHPをご参照下さい。)

 

 私は、島田法律事務所について「訴訟に強い。特にメガバンクからの信頼が厚い」「株主総会で会社経営の根幹に関わるような厳しい指摘が予想される局面において、事務局の参謀を務めている」という評判は以前から聞いていましたが、今回の取材を通じて、

  1.   訴訟経験が豊富であるが故に、上場会社の取締役の善管注意義務が問われるギリギリのラインまで意識した経営判断に対するリーガルアドバイスを提供できること
  2.   弁護士の「顧客開拓」とは、何も執筆やセミナーをすることだけでなく、企業の役職員と近い距離で仕事をして、その人間的信頼を勝ち取ることが、次の依頼を呼び込む営業につながっていること
  3.   キャリア形成の視点では、採用段階で厳しく選考しておくことにより、パートナー審査という「ふるい」にかけることなく、「アソシエイト」から「パートナー」へと段階的な成長が期待できること

などを改めて学ばせていただきました。

 以下、質疑の詳細を掲載致しましたので、どうぞご覧ください。

 

1.依頼者層

  2000年に私が渉外事務所のジュニア・アソシエイトだった頃、住民訴訟の被告側である鉄鋼メーカーの代理人団の下っ端として出廷した際に、相被告で、日本の重工業を代表するメーカーを代理されていた島田邦雄先生に初めてお目にかかりました。
 現在でも、やはり、日本の重厚長大産業を支える企業の代理の仕事が多いのでしょうか。
はい。重工業に限らず、日本の製造業の顧問先は多いです。
 私が、日本銀行に出向していた際にも、法務を担当する部署が島田先生を頼りにしていました。金融機関のクライアントも多いですよね。
中央銀行のような公的組織に限らず、メガバンクや信託銀行、地方銀行、外国銀行や外資系証券会社からもご依頼いただいています。
 日経新聞の年末恒例の弁護士ランキングでも島田先生は常連なので、「日本企業の代理人」というイメージが強かったのですが、外資系の依頼者もいらっしゃるのですよね。というのも、最も著名とも言える投資銀行の方から「島田法律事務所にファーム・オブ・ザ・イヤーを贈った」という話を聞きました。
よくご存知ですね。確かに、外資系の投資銀行の訴訟代理人を務めさせていただくこともあります。
 また、東日本大震災の後にエネルギー政策の見直しが取り上げられた際には、エネルギーインフラを支える会社の株主総会でも活発な議論がなされたと思いますが、そういった株主総会の事務局を支える裏方としてもご尽力されたものと伺っています。
大震災が起きる以前から、シャンシャンで終わらないタイプの株主総会の運営のお手伝いをさせていただいておりました。そのため、株主提案の扱いや動議が出された場合への対応策も準備しておく、といった事務局側のノウハウは蓄積されていると思います。そういったノウハウが、東日本大震災の直後の長時間の株主総会でも役に立ちました。株主総会対応については一定の評価を得ていると思いますが、そのあらわれとして、大手事務所から、「一般論として、株主総会が荒れるとどうなるのか、何を準備しておくべきか」という質問を受けたこともあります。

2.業務分野

 上場企業の執行部による会議体運営に対するアドバイザーとしてのノウハウが豊富なのだろうな、というのは、昨年、商事法務から出された単行本(『取締役・取締役会の法律実務Q&A』)を拝読した際に感じていました。「会社法の条文ではこうなっています」という表面的な解説に留まらずに、実務的な知恵が詰まっていましたので。
ありがとうございます。教室事例を並べるのではなく、現実の相談事例を参考にして「Q」を設計した部分も多いので、具体的でリアリティのある解説になっているのではないかと思います。
 一流と呼ばれる法律事務所でも、大企業を依頼者とする場合には、「法務部長」とか「財務部長」からの指示に基づいて、ドキュメンテーション業務を下請けする業務を主としている先が多いです。
 それに対して、島田法律事務所は、取締役や執行役等の役員が会社経営を行う上での参謀としての役割を果たされているという印象を受けたのですが、いかがでしょうか。
他の事務所のことはわかりませんが、確かに、経営の視点や、「リスクを指摘するだけで終わらせない」「ソリューションを提示する」という点は意識して仕事に臨んでいるつもりです。
 たとえば、『取締役・取締役会の法律実務Q&A』の「Q73」には、「取引先への救済融資」が取り上げられています。保守的な法律事務所であれば、リサーチに膨大なタイムチャージを請求された挙句に、「そんな問題企業への融資を賛成したら、取締役に善管注意義務を生じるリスクがある」という結論を示されるのがオチだと思います。これに対して、同書では「救済融資を行わない場合に銀行が被る不利益の程度が、救済融資を実行した場合における回収不能リスクを上回ると判断される場合には、救済融資を実行することが、銀行の取締役の善管注意義務違反とはならないと考えられる」と解説されていました。これも実例に基づくものですよね。
具体的な案件のことまでは申し上げられませんが、過去の実例に関する知見は豊富なので、金融機関から、救済融資の善管注意義務違反に関する意見を求められてブレーキを掛けることもありますし、逆に融資に応じない方が現実のリスクが大きいと判断されれば、そのことを論証できる意見書を真摯に検討させていただくことになると思います。取締役の責任が訴訟で争われたら、裁判所が検討する枠組みはあるのですから、「リスクがある」とするに留まる意見書は、解決策として不十分だと考えます。
 なるほど、訴訟経験が豊富だからこそ、「もしも実際に法廷で争われたならば」を想定した分析ができるわけですね。
 訴訟といえば、金利スワップに関する最高裁判決(最判平成25年3月7日)の代理人としての業績があるため、上告審に強い、というイメージもあるのではないでしょうか。
数としては、もちろん一審が多いですが、一審で負けた企業が、控訴する段階で当事務所にご相談にいらっしゃることもあります。一審からご依頼いただく場合も含め、金利スワップに関する最高裁判決を見て当事務所にご依頼いただくことも多かったです。
 そういえば、ある金融機関の法務部長が「大手事務所の訴訟遂行が頼りなかったので、途中から島田にも相談した」「起案はすべて島田にお願いしているのに、レビューするだけの大手のフィーのほうが高い」と愚痴っておられました(笑)。
大手には大手の良さがあると思いますが、当事務所に、それとは異なる価値を見出してくれているとすればありがたいことです。
 訴訟に強い、と評価される理由はどこにあると思いますか。
金融機関の依頼者が多い結果として、訴訟の数も多く、経験が豊富である、ということはあると思います。
 金利スワップに関する最高裁事件のように金融機関を被告とするものばかりでしょうか。
いえ、メーカーを代理しての訴訟も多いですし、金融機関についても、原告側代理人も受任しています。金融機関による債権回収業務はその典型例です。例えば、本人尋問で狙いをつけていた隠し資産を話させて回収した事案や、数百億円規模の債務を争う相手から、和解により、遅延損害金の相当部分を回収して、元本を大きく上回る額の回収に成功した裁判もありました。
 なるほど、判決という形で公開はされなくとも、依頼者である金融機関の行内では「島田法律事務所が訴訟に強い」という認識が固まるわけですね。先ほど、訴訟の経験が豊富というお話がありましたが、訴訟における強さの秘訣は具体的にはどこにあるのでしょうか。
そうですねぇ……、私自身が大手事務所出身である経験を踏まえてコメントさせていただくと、大手事務所のほうが、どちらかというと、「論点をなんでも拾いたがる」という傾向はあると思います。漏れがないようにしたい、という気持ちはよくわかるのですが、戦略のない平坦な文章では、裁判官に伝わらない、という側面もあるのではないでしょうか。
 依頼者は、分厚い書面を喜ぶかもしれませんが、裁判所は、長いだけの書面では読む意欲が失せてしまうかもしれませんね。これは、大人数で事件を担当することの弊害かもしれないので、また後ほど、「仕事の進め方」でお尋ねさせてください。
 ところで、最近は、危機管理案件でも島田法律事務所の先生のお名前を見かけることが増えているような気がします。たとえば、2015年には、旭化成の杭工事に関する外部調査委員会や2016年のDeNAのキュレーション問題に関する第三者委員会の委員に島田法律事務所の先生が就任されているのをお見かけしました。
公開されているものでは、東京地検特捜部での執務経験もある当事務所の弁護士については、第三者委員会の委員就任を打診されることもあります。また、その他のいわゆる危機管理案件・不祥事対応に事務所の弁護士が数名参加することもあります。
 業務分野という点では、M&A等も受けておられるのでしょうか。
はい。大手事務所のように、一度に弁護士10人、20人を投入できるようなマンパワーはありませんので、弁護士2人から4人程度で回せる程度の規模の案件が中心になりますが、M&Aも数としてはかなり受けていると思います。

3.仕事の進め方

 それでは、次に「仕事の進め方」についてお尋ねしたいと思います。今、「弁護士2人から4人程度で回す」というお話しがありましたが、それは、パートナーとアソシエイトでチームになる、というイメージでしょうか。
そうですね、M&Aについては、比較的担当する弁護士数が多いこともありますが、それ以外の案件は、基本は、弁護士2人で事件を担当します。パートナー1名とアソシエイト1名の2人です。ただ、最近では、代表の島田が多忙になりすぎてしまったため、島田と、パートナー1名、アソシエイト1名、という合計3名体制も増えてきました。
 アソシエイトは、特定のパートナーと仕事をすることが多いのでしょうか。というのも、転職相談に来る大手事務所のアソシエイトに理由を尋ねると、「せっかく大事務所に入ったのに、苦手なパートナーに囲われてしまった」と言われることも多いので(笑)。
新人弁護士は、全パートナーと仕事をすることになります。逆に、私自身も、現在、すべてのアソシエイトと一緒に仕事をしています。
 そうすると、アソシエイトは、色々なパートナーから仕事のやり方を学べますよね。また、大手事務所のアソシエイトからは「起案をレビューするシニア・アソシエイトと合わない」という愚痴も聞かれますが、そういうことはありませんか。
先ほども申し上げたとおり、パートナーとアソシエイトで担当するのが基本ですので、アソシエイトの仕事をレビューするのは、基本的にパートナーです。シニア・アソシエイトが後輩の仕事をレビューすることはそれほど多くないと思います。
 業務分野、専門法分野ごとに分けたグループは作っていないのでしょうか。
各弁護士の得意分野はありますが、業務分野や法分野毎のグループはありません。ジェネラルコーポレート案件が比較的多い依頼者であれば、依頼者企業毎に、「この依頼者との連絡窓口はこのアソシエイトに」と振り分けるのが基本です。ただ、「この案件は、この法分野の専門性が高い弁護士を入れたほうがいい」と考えて、追加でチームに入ってもらうこともあります。例えば、労働とか独禁といった専門性が求められる事件です。税務もそうですね。
 大手事務所では、新人の頃から「スペシャリストになりたい」という気持ちが強いアソシエイトもいるようですが、島田法律事務所では、まずは、ジェネラリストとして一人前になることが優先されているのでしょうか。
そうですね、1年生に手伝ってもらうのはやはりジェネラルコーポレートの案件が多いですし、1年目から専門化することを求めてはいません。そもそも、当事務所では、全弁護士が訴訟を扱いますので、「訴訟代理人業務をやらない」という選択肢はないと思います。
 「訴訟代理人業務をやらない」という選択肢はないというのは、大手事務所との間で大きく違いますね。
私は、中途採用を長く担当していますが、大手事務所からの転職志望者からは、「訴訟もやれると聞いて入所したが、実際には全く扱えていない。弁護士になったからには、訴訟もやりたい。」という志望理由をよく聞きます。
 先ほどお伺いした話にも関連しますが、所属弁護士それぞれが自ら豊富な訴訟経験を持っていることが、予防法務的なアドバイスにも役立っているのかもしれませんね。
はい、訴訟代理人業務を自ら担当しているほうが、法律相談を受けた際にも、単に「リスクがある」に留まるアドバイスではなくて、「訴訟になれば、どのような判断がなされるのか?」にも踏み込んだ意見を述べられるのだと思います。
 特に、大企業は、法務部のレベルがとても高いので、形式的なリスクの存在自体は彼ら自身がすでに気付いています。外部専門家として付加価値を提供するためには、さらに「訴訟では、裁判所からこういう和解提案がなされると思います」といった点まで先を見越した助言が求められています。
 訴訟代理人業務においては、訴状、答弁書や準備書面は、誰がファーストドラフトをするのですか。
まずは、アソシエイトが起案します。それをパートナーがレビューして赤字でコメントを入れてブラッシュアップしていきます。新人時代は、自分の起案が真っ赤になるまで直されてしまうと思います。
 証人尋問はどうでしょうか。大手事務所の訴訟部門では「アソシエイトのうちは尋問を担当できない」とも聞きますが。
尋問も1年生から担当します。少なくとも、尋問事項書は起案しますし、主尋問はリハーサルをしっかりやったうえで1年生が担当することも珍しくありません。反対尋問は、もうちょっと経験を積んでからという事件もありますが、類型的な事件で「任せられる」と判断できれば、反対尋問も若手のうちから任せるようにしています。

4.英語案件

 次に、英語案件に対する位置付けをお伺いしたいと思います。島田法律事務所は、渉外事務所というよりも、「まずは、日本法のリーガルサービスを大事にする事務所」と理解してもよいでしょうか。
はい、日本法がベースです。法律分野の専門性はあくまでも日本法にあります。仕事の割合的にも、英語案件は多くはありません。
 瀧本先生がいらっしゃった大手事務所との比較でも、英語案件の割合は少ないでしょうか。
大手事務所時代には、仕事の半分は英語案件でしたが、いまは、私個人については、その半分(25%)ぐらいのイメージです。
 業務の守備範囲として「クロスボーダー案件を扱わない」という、割り切った選択肢もあるのですか。
はい、半分以上が英語案件という弁護士もいる一方で、英語案件をまったく扱わない弁護士もいます。
 英語案件としては、日系企業の海外進出支援が多いのでしょうか。外国企業のインバウンドもあるのでしょうか。
外国企業のインバウンドをお手伝いすることもありますが、数としては顧問先である日本企業の海外案件の方が多いと思います。
 外国企業とは、欧米のクライアントがメインでしょうか。
欧米のクライアントの他に、最近は、中国・台湾のクライアントからの相談が増え、顧問契約も増えています。たとえば、中国クライアントによる日本企業の買収案件や、中国・台湾の投資家が日本に所有する不動産に関連する案件が増えている印象があります。
 日本企業の中国案件もお手伝いされているのでしょうか。
はい。金融機関からの依頼で、中国での企業結合審査に関する依頼者向けセミナーも、数回、開催しました。この夏にも、中国の法律事務所と共同で、「中国への進出から撤退まで」という幅広いテーマでのセミナーの開催も予定しています。
 次にアソシエイトの教育制度についてお伺いしたいのですが、留学制度はあるのでしょうか。あるとすれば、弁護士登録何年目に行くことになっているのでしょうか。
留学制度はあります。留学に出る時期が決まっているわけではありませんが、概ね4年目〜6年目ぐらいに行く人が多いです。
 留学に行く人には、事務所からの経済的補助もあるのでしょうか。
はい、あります。留学先のロースクールの学費は全額事務所で負担しますし、それに加えて生活費として月額50万円を支給しています。
 そこまで出したら、実は、大手法律事務所の支援制度よりも手厚いかもしれませんね(笑)。留学2年目は、どうでしょうか。
2年目は、海外のローファームで研修をさせていただくことが多いです。このときは研修先のローファームから給料が出ています。
 最近は、日本人弁護士の研修を受け入れてくれるローファームが減っているために、研修先確保が難しいと聞きます。2年目研修先のローファームは、アソシエイトが自分で探さなければならないのでしょうか。
当事務所のネットワークから研修先を見付けることが一般的です。当事務所の顧問先企業が、海外で使っているローファームを紹介してくれることもあります。また、ローファームではなく、顧問先企業の海外現地法人への出向という形で2年目を過ごすこともありえます。
 なるほど、海外に展開する日本の大企業を依頼者に抱えていることが、アソシエイトの研修にも生かされているのですね。

5.出向(インハウスへの転向を含む)

 アソシエイトの海外研修を、依頼者企業の海外現地法人への出向という形で行うこともありうる、とお伺いしましたが、海外研修に限らず、国内でも出向はあるのでしょうか。
はい、依頼者企業への出向は、アソシエイトを中心に積極的に行っています。
 業種としては、金融機関でしょうか。メーカーもあるのでしょうか。
メガバンクに出向してもらうことが多いですが、メーカーに出向するアソシエイトもいます。
 それはフルタイムの出向でしょうか。週に何日、という形でパートタイムの出向もあるのでしょうか。
アソシエイトについては、フルタイムの出向が中心ですが、パートタイムというか、依頼者企業のオフィスに座席を確保しておいてもらって、週に数回、決まった時間に、先方に出向いて、定例で法律相談を受ける形もあります。後者のパターンは、パートナーの場合もあります。
 依頼者企業としても、わざわざ外部の法律事務所に電話してアポイントを取って相談するよりも、相談への敷居が低くなるのかもしれませんね。
初期の段階での相談を受けやすいということはあると思います。また、依頼者の担当者としても、自分たちの会社のことをよく分かってくれている弁護士のほうが頼みやすいようです。
 出向先で依頼者の担当者と仲良くなることは、出向したアソシエイト自身の営業活動にもなっているのでしょうか。
それを目的にしているわけではありませんが、出向した弁護士が、出向先企業の担当者と親しくなることが、結果的に新規の顧客開拓につながっている、というのが実態です。特に、銀行員は、自行内の異動だけでなく、彼・彼女ら自身が銀行の取引先に出向・転籍していくので、その出向・転籍先企業から、当事務所宛に新規のご依頼をいただくことがあります。
 それだけ依頼者企業と親しくなると、弁護士の中には、依頼者企業に転職してしまう人も出てくるのではないですか。
それは冗談ではなくて、実際、依頼者企業のインハウスに転職した者もいます。とはいえ転職した後もご依頼をいただいているので、別に喧嘩別れではなく、良い関係を維持できています。
 島田法律事務所を辞めて、他の法律事務所に移籍した弁護士はいるのでしょうか。
いえ、他の事務所に移籍した弁護士はまだおりません。退職者は、すべてインハウスに転向しています。ワークライフバランスを考えた結果のキャリア選択だと理解しています。
 確かに、企業側の採用の視点で見れば、大手事務所で、大型トランザクションや不祥事を調査するチームのメンバーとして日々を過ごしてきたアソシエイトよりも、島田法律事務所で、顧問先企業から、紛争案件も含めて、よろず相談を受ける経験を積んできてくれたアソシエイトのほうが、インハウスとしての適性も高いという評価につながるのかもしれませんね。

6.採用方針

 次に、事務所の採用方針についてお伺いしたいと思います。毎年、新人の採用活動をなされているのでしょうか。

続きはこちらから(フリー会員の方もご覧になれます)

バックナンバーはこちらから

 

(にしだ・あきら)

✉ akira@nishida.me

1972年東京生まれ。1991年東京都立西高等学校卒業・早稲田大学法学部入学、1994年司法試験合格、1995年東京大学大学院法学政治学研究科修士課程(研究者養成コース)入学、1997年同修士課程修了・司法研修所入所(第51期)。

1999年長島・大野法律事務所(現在の長島・大野・常松法律事務所)入所、2002年経済産業省(経済産業政策局産業組織課 課長補佐)へ出向、2004年日本銀行(金融市場局・決済機構局 法務主幹)へ出向。

2006年長島・大野・常松法律事務所を退所し、西田法律事務所を設立、2007年有料職業紹介事業の許可を受け、西田法務研究所を設立。現在西田法律事務所・西田法務研究所代表。

著書:『弁護士の就職と転職』(商事法務、2007)

 

 




メールで情報をお届けします
(毎週火曜日・金曜日)

サイト内検索