◆SH1834◆コンプライアンス経営とCSR経営の組織論的考察(70)―企業グループのコンプライアンス③ 岩倉秀雄(2018/05/15)

コンプライアンス経営とCSR経営の組織論的考察(70)

―企業グループのコンプライアンス③―

経営倫理実践研究センターフェロー

岩 倉 秀 雄

 

 前回は、子会社の規模や経営状況による対応の違いについて述べた。

 経営者の見識が高く事業規模が比較的大きく経営が順調な子会社に対しては親会社は子会社の自主性を尊重し、過度な干渉をせずに理念やビジョン・行動憲章等の共有化や取締役会・監査役によるチェックなど、緩やかな関係を維持しつつ取り組むことが有効である。

 規模が小さく人材も少ない子会社に対しては、タイトな組織間関係を構築し、資源依存関係に基づく制裁・報酬、情報専門性、一体化のパワーを活用するとともに、子会社との接点となる対境担当者が、良好・円滑な人間関係を形成し適切な情報をタイムリーに提供することが必要である。

 今回は、組織間関係論の概念を山倉[1]により確認する。

 なお、組織間関係論の概念を確認した後は、更にグループ会社のコンプライアンスの浸透・定着に応用可能ないくつかのキー概念を確認し、その概念を踏まえて具体的な企業グループのコンプライアンス施策を考察する予定である。

続きはこちらから

バックナンバーはこちらから

 

(いわくら・ひでお)

経営倫理実践研究センターフェロー、日本経営倫理士協会主任フェロー研究員。

1976年北海道大学農学部卒、全国酪農業協同組合連合会(全酪連)に入会し、全酪連乳業統合準備室長兼日本ミルクコミュニティ(株)設立準備委員会事務局次長、日本ミルクコミュニティ初代コンプライアンス部長。雪印メグミルク(株)社史編纂室で、『日本ミルクコミュニティ史』と『雪印乳業史第7巻』を編纂(共著)し、2016年10月よりCSR部に異動。

青山学院大学大学院修士課程修了、雪印メグミルク(株)時代に、一橋大学大学院国際企業戦略研究科経営法務コース博士後期課程を単位取得退学。

なお、業務の傍ら、トライアスロンの草創期にハワイ等のアイアンマンレースを3回完走した。

 


[1] 山倉健嗣『組織間関係――企業間ネットワークの変革に向けて』(有斐閣、1993年)

 




メールで情報をお届けします
(毎週火曜日・金曜日)

サイト内検索

森・濱田松本法律事務所
長島・大野・常松法律事務所

slider_image1
slider_image2

slider_image1
slider_image2
TMI総合法律事務所