◆SH1784◆コンプライアンス経営とCSR経営の組織論的考察(64)―中小企業・ベンチャー企業のコンプライアンス⑦ 岩倉秀雄(2018/04/20)

コンプライアンス経営とCSR経営の組織論的考察(64)

―中小企業・ベンチャー企業のコンプライアンス⑦―

経営倫理実践研究センターフェロー

岩 倉 秀 雄

 

 前回は、経営トップのコミットメントについて、中小企業・ベンチャー企業と大企業を比較して述べた。

 大企業の場合には、組織が複雑で成員の数が多く階層も多段階になることから、時間はかかるが、経営トップが強力にコミットして専門部署を設置し、能力のある要員を任命した上で、組織文化変容のマネジメントを実践することにより、コンプライアンスを組織文化に浸透・定着できる。

 中小企業・ベンチャー企業の場合には、組織が単純で従業員数も少なく経営者の人間性までも従業員に良く知られている場合が多いので、経営トップの姿勢がコンプライアンスに関する組織全体の価値観の形成に反映しやすい。したがって、経営トップがコンプライアンス重視を表明し日々の意思決定で手本を示すことが規範形成につながる。

 今回は、コンプライアンス体制について考察する。

 

【中小企業・ベンチャー企業のコンプライアンス⑦:コンプライアンス体制】

2. コンプライアンス体制

 大企業の場合には、専門の担当部門が専門性を発揮してコンプライアンスを組織内へ浸透させている。中小企業・ベンチャー企業の場合には、人的・資金的余裕が無く経営者と従業員の距離が近いので、経営者が中心となり外部の専門家を活用するケースが多い。

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(いわくら・ひでお)

経営倫理実践研究センターフェロー、日本経営倫理士協会主任フェロー研究員。

1976年北海道大学農学部卒、全国酪農業協同組合連合会(全酪連)に入会し、全酪連乳業統合準備室長兼日本ミルクコミュニティ(株)設立準備委員会事務局次長、日本ミルクコミュニティ初代コンプライアンス部長。雪印メグミルク(株)社史編纂室で、『日本ミルクコミュニティ史』と『雪印乳業史第7巻』を編纂(共著)し、2016年10月よりCSR部に異動。

青山学院大学大学院修士課程修了、雪印メグミルク(株)時代に、一橋大学大学院国際企業戦略研究科経営法務コース博士後期課程を単位取得退学。

なお、業務の傍ら、トライアスロンの草創期にハワイ等のアイアンマンレースを3回完走した。

 




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