◆SH1730◆シンガポール:シンガポールにおける司法取引制度(DPA)の導入に向けた動き 松本岳人(2018/03/28)

シンガポールにおける司法取引制度(Deferred Prosecution Agreement)の導入に向けた動き

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 松 本 岳 人

 

 日本では、本年3月16日の閣議において、2016年に改正された刑事訴訟法等の一部を改正する法律(平成28年法律第54号)により導入される日本版司法取引制度(証拠収集等への協力及び訴追に関する合意制度)が2018年6月1日から施行されることが決定された。企業法務との関係ではいわゆるホワイトカラー・クライム事案において、検察当局がどのような対応をとるか実務上も非常に注目されるところである。一方、シンガポールにおいてはDeferred Prosecution Agreement(訴追延期合意。以下「DPA」という。)と呼ばれる司法取引制度の導入に向けた動きがある。日本の刑事訴訟法は、DPAを制度的に認める内容にはなっていないものの、米国、英国及びフランスでは既に導入されている。そこで、本稿では他国の制度とも比較しながらシンガポールで導入が検討されているDPA制度について紹介することとしたい。

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(まつもと・たけひと)

2005年慶應義塾大学法学部法律学科卒業。2007年慶應義塾大学大学院法務研究科修了。2008年に長島・大野・常松法律事務所に入所後、官庁及び民間企業への出向並びに米国留学を経て、現在はシンガポールを拠点とし、主に東南アジア地域におけるJV案件、M&A案件、不動産開発案件その他種々の企業法務に関するアドバイスを行っている。

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