◆SH1688◆インドネシア:投資調整庁の新投資規則の施行(2) 福井信雄 小林亜維子(2018/03/07)

インドネシア:投資調整庁の新投資規則の施行(2)

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 福 井 信 雄

弁護士 小 林 亜維子

 

 前稿に引き続き、本稿は、投資調整庁(Badan Koordinasi Penanaman Modal, BKPM)規則2017年第13号(以下「新規則」という。)による外国投資企業が遵守する必要のある投資調整庁における手続き等の主な改正点について概説する。

 

2. 外国資本企業に組織変更した内国資本企業の子会社の取り扱いについて

 インドネシアの投資手続規制上、外国企業がインドネシア資本100%のインドネシア法人(内国資本企業)の株式の全部又は一部を買収する場合、対象会社である当該インドネシア法人を内国資本企業から外国資本企業へ組織変更させる手続きが必要になる。そして当該対象会社がインドネシア国内に子会社(以下「対象会社子会社」という。)を保有する場合には、間接的ではあるものの対象会社子会社にも外国資本が入ることになる結果、本来はかかる対象会社子会社についても外国資本企業への組織変更の手続きが必要となる。新規則は、この原則を明文で規定し、かかる対象会社子会社についてもネガティブリストを含む各種外国資本企業に適用される規制に服することを明示した。旧規則下では明示的な規定がないことや実務上も投資調整庁の監督が及んでいないことを背景に、対象会社子会社の組織変更手続きを怠り、ネガティブリスト上の外国資本企業には禁止されている事業が継続して行われている事例も散見されていたが、今後はこの点に関する投資調整庁の監督及びエンフォースメントも強化される可能性がある。外国投資家としては、内国資本企業の買収を検討するに際しては対象会社子会社に対するデューディリジェンスも十分に行う必要がある。

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(ふくい・のぶお)

2001年 東京大学法学部卒業。 2003年 弁護士登録(第一東京弁護士会)。 2009年 Duke University School of Law卒業(LL.M. )。 2009年~2010年 Haynes and Boone LLP(Dallas)勤務。

2010年~2013年10月 Widyawan & Partners(Jakarta)勤務。 2013年11月~長島・大野・常松法律事務所 シンガポール・オフィス勤務。 現在はシンガポールを拠点とし、インドネシアを中心とする東南アジア各国への日本企業の事業進出や現地企業の買収、既進出企業の現地でのオペレーションに伴う法務アドバイスを行っている。

 

(こばやし・あいこ)

2007年同志社大学法学部法律学科卒業。2009年京都大学法科大学院修了。2010年弁護士登録(第一東京弁護士会)。2016年Stanford Law School卒業(LL.M.)。2017年~長島・大野・常松法律事務所ジャカルタ・デスク(Soemadipradja & Taher内)勤務。
現在はジャカルタに駐在し、日本企業による事業進出および資本投資その他の企業活動に関する法務サポートを行っている。

 

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