◆SH1658◆シチズン時計、第三者委員会からの調査報告書の受領及び当社対応等について 松田貴男(2018/02/21)

シチズン時計、第三者委員会からの調査報告書の受領及び当社対応等について

岩田合同法律事務所

弁護士 松 田 貴 男

 

1. シチズン電子(株)の不適正行為

 シチズン時計(株)は、2018年2月9日、連結子会社シチズン電子(株)が、製品の出荷ラベルのうち製造拠点を示すロット番号について、本来は実際の製造拠点を示すロット番号を印字すべきところ、意図的にこれと異なる製造拠点を示すロット番号を印字して製品に貼布して取引先に出荷していた件に関する、第三者委員会からの調査報告書を受領したと発表した。

 第三者委員会の報告書(要約版)によれば、本件は、主に、シチズン電子(株)の業績回復を図るための構造改革の一環として、2011年から2012年ごろにかけて開発・生産拠点を国内外の製造拠点へ移管したことに伴い行われるようになった。また、同報告書では、第三者委員会の調査により、新たに、シチズン電子(株)による、中国生産製品と国内生産品の混載梱包箱への「Made in Japan」と印字されたシールの貼付行為や、同社試験所が発行する照明用LED製品の光束維持率等の試験データの書換え行為も判明した。

 第三者委員会の報告書は、これらの不適正行為の根本原因として、事業の運営において大局的な見地から的確な判断をする仕組みが構築されないまま、経営層が売上確保・収支改善を優先し、各種施策により生じる問題への対処を担当者に委ねた、として、経営層の責任は重いと厳しく指摘した。また、同報告書は、不適正に関与したシチズン電子(株)の取締役2名について、不適正行為を隠蔽又は容認したとして、取締役としての善管注意義務に違反するとの法的評価にまで踏み込んでいる。

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(まつだ・たかお)

岩田合同法律事務所所属。2000年東京大学法学部卒業。2000年から2007年まで金融機関に勤務。2008年弁護士登録。2013年Harvard Law School修了(LL.M.)。主な著作:『実践TOBハンドブック改訂版』(共著、日経BP社、2010年)、『取引先の倒産対応マニュアル』(共著、日経ビジネス社、2009年)。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>
1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

<連絡先>
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