◆SH1531◆社外取締役になる前に読む話(1)――はじめに 渡邊 肇(2017/12/06)

社外取締役になる前に読む話(1)

ーその職務と責任ー

潮見坂綜合法律事務所

弁護士 渡 邊   肇

 

I はじめに

 例えばあなたが、上場会社の社長をしている友人から、その会社の社外取締役になってくれと頼まれたとしよう。あなたはどうするだろうか。親しい友人から頼まれたことでもあるし、名誉なことでもあるので、請けようかとは思いつつ、さて請けてしまって良いものかどうか、恐らく様々な思いを巡らせるはずである。ただ、あなたが会社法等の法律に詳しく、かつ世間の社外取締役事情に精通しているのであればともかく、請けるか否か考えようにも、その判断の材料そのものがないのが通常だと思われる。また、現在上場会社の社外取締役に就任している方々の中にも、会社との関係に悩んでいる人もおられるだろう。

 例えば、社外取締役といっても、一体何をしたら良いのか分からない、株主から代表訴訟を起こされ、個人ではとても払えないだろうと思われる金額の賠償金を支払わざるを得なくなった取締役がいるというようなニュースもある、そういう責任を負わされる心配はないのだろうか。そもそも社外取締役には何が求められ、どんな責任を負っている仕事なのか・・・などなど、様々な疑問をお持ちの方が多いのではないかと想像する。

 この連載は、そのような人のためのものである。

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(わたなべ・はじめ)

1985年東京大学法学部卒業、1987年弁護士登録(第二東京弁護士会所属)、同年森綜合法律事務所(現 森・濱田松本法律事務所)に入所。1993年にイリノイ大学ロースクールを卒業後、Jenner & Block法律事務所、アメリカ合衆国連邦取引委員会(FTC)で執務。2007年潮見坂綜合法律事務所を開設。アメリカ法曹協会(ABA)会員・ニューヨークおよびシカゴ弁護士会会員。

(著書および論文)
「米国における海外腐敗行為防止法(FCPA)執行の現状と対策――反トラスト法との比較において」NBL1022号(2014年)
「米国反トラスト法執行の実務と対策〔第2版〕」商事法務(2015年) ほか多数