◆SH1375◆実学・企業法務(第76回) 齋藤憲道(2017/09/04)

実学・企業法務(第76回)

第2章 仕事の仕組みと法律業務

同志社大学法学部

企業法務教育スーパーバイザー

齋 藤 憲 道

 

Ⅳ 総務・管財

 株主総会・取締役会の運営、不動産(土地、建物)の管理・取引(売買、賃貸借等)、保安・守衛等の業務を担当する。

〔株主総会の事務局〕
 株主総会は、総務部門が担当する企業が多い。
 株主総会の開催では、(1)事前の準備(事務日程の作成、招集通知の作成と発送、議決権行使対応、会場設営、想定問答集作成、事前質問状への回答等)、(2)当日の運営(会場の安全確保、受付、議決権集計、議事運営、動議・質問への対応、株主に対する説明等)、(3)総会終了後に行う事項(議事録の作成と備置、決議通知等の発送、決算公告、有価証券報告書提出、役員変更等の登記等)のように多くの部門が動員される。
 総合事務局のメンバーには、(1)専門知識(大半の事務が会社法・会社法施行規則・会社計算規則に基づく)と、(2)実務対応力(会場設営、多人数に対応〈一部はクレーマーの可能性〉、やり直し不可、安全・セキュリティー確保、マスコミ対応・IR)が求められる。

  1. (注) IR(Investor Relations 投資家向け広報)
    企業が、経営状況・財務状況・業績動向等の情報を投資家に向けて発信する広報活動を、IRという。一般に、証券取引所における適時開示、アナリスト向けIRミーティング等を通じて行われる。株主総会をこのIR活動の一環として位置付け、総会の前後の場を含めて情報発信する企業が増えている。
    なお、株主総会の決議において、機関投資家が意思を貫いて議案否決する例や、機関投資家との話し合いで代案の合意が出来て株主提案議案を取下げる例がある。IRを通じて「会社」対「機関投資家」の全面対決型から対話型に移行することが期待される。

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(さいとう・のりみち)

1971年東京大学法学部卒業。同年松下電器産業㈱に入社し、営業、経理、経営企画、法務の業務を担当。松下電子部品㈱経営企画室長、松下電器産業㈱法務本部法務部長、JVC・ケンウッド・ホールディングス㈱監査役等を経て、2009年パナソニック㈱を退職。損害保険ジャパン日本興亜㈱ 業務品質・コンプライアンス委員会委員長を歴任。

また、内閣府消費者委員会委員(2015年秋退任)、消費者安全調査委員会臨時委員(現)、製品事故判定第三者委員会合同会議議長(現。消費者庁と経済産業省合同)、国民生活センター紛争解決委員会委員(現)、経済産業省産業構造審議会臨時委員、神戸市公正職務審査会委員(現)

 




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