◆SH1362◆実学・企業法務(第74回) 齋藤憲道(2017/08/28)

実学・企業法務(第74回)

第2章 仕事の仕組みと法律業務

同志社大学法学部

企業法務教育スーパーバイザー

齋 藤 憲 道

 

Ⅲ 間接業務

3. 経理

〔経理の基本業務〕
 経理は、日々の資金の動きを企業会計原則・財務諸表規則・中小企業の会計に関する指針等に準拠して帳簿に記入して、財務諸表(いわゆる決算書)を作成する。通常、この業務はコンピュータシステムを用いて行われる。
 証券取引所に株式公開している会社では、有価証券報告書等を作成して金融庁に提出することが義務付けられている。
 経理では、主に国内銀行振込・外国為替送金・相殺等の方法を用いて債権回収と債務支払を行う。手形・小切手を受け取る場合は、不渡りリスクの有無を確認する。
 債権・債務の法的性質は、その発生時から民法・商法等の法律と契約によって決まっているが、企業の日常業務において法律や契約を意識することはほとんどない。債権・債務の残高確認・期限管理・与信枠の更新・担保確認等や取引先の経営状況の確認等は、普段の定型業務の中で法律を意識せずに行われ、取引先倒産等の有事に、その存在が意識される。
 自動車保険・火災保険・賠償責任保険(PL保険等)・傷害保険(労災保険等)等の保険をかけるのも、過去の決算情報を管理する経理部門の役割である。付保する際は、保険の対象を適切に設定する。

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(さいとう・のりみち)

1971年東京大学法学部卒業。同年松下電器産業㈱に入社し、営業、経理、経営企画、法務の業務を担当。松下電子部品㈱経営企画室長、松下電器産業㈱法務本部法務部長、JVC・ケンウッド・ホールディングス㈱監査役等を経て、2009年パナソニック㈱を退職。損害保険ジャパン日本興亜㈱ 業務品質・コンプライアンス委員会委員長を歴任。

また、内閣府消費者委員会委員(2015年秋退任)、消費者安全調査委員会臨時委員(現)、製品事故判定第三者委員会合同会議議長(現。消費者庁と経済産業省合同)、国民生活センター紛争解決委員会委員(現)、経済産業省産業構造審議会臨時委員、神戸市公正職務審査会委員(現)

 




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