◆SH1358◆(パネルディスカッション)医事法と情報法の交錯(4) 宍戸常寿/米村滋人/矢野好輝/横野恵/田代志門(2017/08/24)

(パネルディスカッション)医事法と情報法の交錯(4)

――医学研究における個人情報のあり方と指針改正――

 

(司会)東京大学教授 宍 戸 常 寿

(コーディネーター)東京大学准教授 米 村 滋 人

前厚生労働省医政局研究開発振興課課長補佐 矢 野 好 輝

早稲田大学准教授 横 野   恵

国立がん研究センター社会と健康研究センター生命倫理研究室長 田 代 志 門

 

NBL1103号 [特集] 医事法と情報法の交錯――シンポジウム「医学研究における個人情報保護のあり方と指針改正」に報告部分を掲載した。

ここに掲載するのはディスカッション部分である。

 

パネルディスカッション&質疑応答

 (3)から続く

  1. コーディネーター
     ありがとうございました。
     さて、そこで、将来に向けてどうすればよいのかということが問題になるのですが、先ほど山本先生からご指摘があったように、今後の議論の進め方や議論の「場」というものをどうすべきかは、当然、一つの考えるべきポイントだろうと思います。
     ただ、それと同時に、今の法律の枠組みがこのままでよいのかということも議論しないといけないような気がしております。今の個人情報保護法の建て付けをそのまま使っても大丈夫である、制度を作るときには、前の時代のルールとの違いが大きいためにいろいろトラブルが起こったけれども、しかし、これでうまくいくのだったらこれでいいという考え方も十分あり得るわけです。
     そうかどうかというところが恐らく一番の問題だろうと思うのですが、そのあたりについて何かご意見がおありでしたらぜひお願いしたいと思います。
  2. 横 野  1つは、そういう大きな枠組みをどのようにとらえるのかという問題があるのですが、もう1つ、今回の指針の議論で私自身理解が難しかったのですけれども、個人情報保護委員会は、これは適用除外の問題なので自由に考えていただいたほうがいいというスタンスを示されていて、一方で、これまで指針を担当されてこられた三省の側では、複数の法律をまたいだ統一的なルールを作り、法律にも違反しないという形になることが重要だというスタンスがあって、非常に混乱した印象があります。
     最終的に、適用除外をある程度弾力的に活用することで妥協が図られたのかなとも思っていますが、今回の個人情報保護法の改正で、個人情報保護委員会に解釈権限が集約されたにもかかわらず、なぜそういうスタンスの違いが生じたのか、少し背景を伺うことができたらと思うのですが。

続きはこちらから

バックナンバーはこちらから

 

(ししど・じょうじ)

1997年東京大学法学部卒。東京大学大学院法学政治学研究科助手、東京都立大学法学部助教授、首都大学東京大学法科大学院准教授、一橋大学大学院法学研究科准教授、東京大学大学院法学政治学研究科准教授を経て、2013年より現職。専門は憲法、情報法。

 

(よねむら・しげと)

2000年東京大学医学部卒。東大病院等に勤務の後、2004年東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了。その後、日本赤十字社医療センター循環器科勤務を経て、2005年より東北大学大学院法学研究科准教授。以後、法学の教育・研究を行う傍ら、循環器内科医として診療にも従事。2013年より現職。専門は民法(特に損害賠償法)。

 

(やの・よしてる)

京都大学医学部医学科卒。医師。大阪市中病院勤務を経て、平成24年厚生労働省入省。保険局医療課、環境省への出向を経て、2016年4月より医政局研究開発振興課に配属。2017年4月より宮崎県福祉保健部健康増進課で勤務。

 

 

(よこの・めぐむ)

1997年早稲田大学法学部卒。早稲田大学大学院法学研究科修士課程修了、同博士課程退学。早稲田大学法学部助手、日本学術振興会特別研究員を経て、2006年早稲田大学社会科学部専任講師、2011年より現職。専門は医事法、英米法。

 

(たしろ・しもん)

2000年東北大学文学部卒業。2007年東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員、東京大学大学院医学系研究科特任助教、昭和大学講師を経て、2015年より現職。専門は社会学、生命倫理学。特に臨床研究の倫理と規制および終末期ケアのあり方に関する研究を行っている。

 



メールで情報をお届けします
(毎週火曜日・金曜日)

サイト内検索

TMI総合法律事務所
森・濱田松本法律事務所
長島・大野・常松法律事務所
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業2021年10月8日セミナー
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業

slider_image1
slider_image2