◆SH1297◆日本・EU間における個人データの相互移転枠組み確立に向けた動き 深沢篤嗣(2017/07/21)

日本・EU間における個人データの相互移転枠組み確立に向けた動き

岩田合同法律事務所

弁護士 深 沢 篤 嗣

 

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 我が国で個人情報の保護に関する法律(以下「個人情報保護法」という。)が成立した平成15年以降の、企業活動のグローバル化やインターネット等を利用した国際的なデータ移転の拡大は目覚ましく、国境をまたいだ個人データの遣り取りを行うニーズが高まっている。一方、個人情報保護の観点からは、外国の第三者への提供には国内の第三者への提供とは異質なリスクが存在しており、産業上の活用と個人情報の保護との調整が必要となる。

 この点EUでは、従前よりEUデータ保護指令[1]によって、EU域内から第三国へ個人データを移転するためには、原則として、次のいずれかの手続が必要としている[2]

  1. ① 当該第三国が、「十分な保護措置を講じている国」として認定を受ける。
  2. ② 多国籍企業内でのデータ流通を認める拘束的企業準則(BCR)を申請し、監督機関の許可を得る。
  3. ③ 移転元企業が、移転先企業との間で、標準契約条項(SCC)を締結する。
  4. ④ 本人の同意を得る。

 上記①から④のうち、最も包括的であり、かつ、移転元企業にとって便宜な上記①の手続は、一般に「十分性認定」と呼ばれており、我が国はこの認定を受けていないことから、EUから我が国への個人データの移転には一定の負担が伴っていた。

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(ふかざわ・あつし)

岩田合同法律事務所アソシエイト。2008年慶應義塾大学大学院法務研究科修了。2009年弁護士登録。2013年4月から2014年3月まで、金融庁証券取引等監視委員会取引調査課に出向、インサイダー取引、相場操縦行為等の調査に携わる。金融法務、企業法務等を専門とする。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>

1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

<連絡先>

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