◆SH1290◆EU一般データ保護規則を遵守するためのポイント(3) Wilko Van Weert 武藤まい(2017/07/19)

EU一般データ保護規則を遵守するためのポイント

第3回 「データ主体の権利とその行使への対応

McDermott Will & Emery法律事務所

弁護士 Wilko Van Weert

弁護士 武 藤 ま い

 

 今回は、前回概説した7原則を踏まえた上で、データ主体の権利とその行使への対応についてみていきたい。

 第一に、透明性の原則の体現として、データ主体の知らされる権利及びデータ管理者の情報提供義務があげられる。データ管理者がデータ主体に対し、どの時点でいかなる情報を提供しなければならないかは、データ管理者が個人データを直接データ主体から収集した場合と、そうでない場合とで異なる。前者の場合、データ収集時点で、後者の場合、①合理的期間経過時点(ただし、遅くとも一ヵ月経過時点)、②データ主体との当該個人データに関する最初の連絡時、又は③その他の者に対し個人データが開示される時点、のいずれか早い時点で、原則として一定の情報を提供しなければならない。前者に比べ後者の場合には情報提供が不要な例外的場合が多くなっている。提供すべき情報内容についての説明はここでは割愛するが、あらかじめ、プライバシーノーティスの雛形を作成しておくといいだろう。プライバシーノーティスは一般に複雑な長文となりがちであるが、EU一般データ保護規則は、プライバシーノーティスは簡潔で、透明性があり、理解しやすく、さらには容易にアクセスできる形式でなければならない上、その内容は明確かつ容易な文体で記載されなければならないとしている。そのため、データ管理者は、プライバシーノーティスに法律上要求される事項を含めるだけで満足すればよいのではなく、いかなる形式を用いてどのように記載するかということについても頭を捻らなければならない。

続きはこちらから

バックナンバーはこちらから

 

(ウィルコ・ヴァン・ウィールト)

McDermott Will & Emery法律事務所ブリュッセルオフィスのパートナー。ブリュッセル弁護士会会員。元オランダ競争当局のシニアカウンセル。Chambers Global 2017においては、Competition/European LawのForeign Expert of Japan部門において選出された。 EU競争法の他、通商法、贈収賄防止法及びデータ保護法等の案件に従事し、コンプライアンス全般に渡りアドバイスする。しばし早稲田大学及び日本大学にて教鞭をとる。

 

(むとう・まい)

McDermott Will & Emery法律事務所ブリュッセルオフィスのシニアアソシエート。2003年東京大学文学部卒業。民間企業での勤務後、2005年旧司法試験合格。海外留学を経て、2008年弁護士登録。日本の法律事務所での勤務後、2010年にCollege of EuropeにてLL.Mを取得。同年、McDermott Will & Emery法律事務所に入所し、以後EU競争法及びEUデータ保護法等の案件に従事。ブリュッセル弁護士会会員(B List)。

 

McDermott Will & Emery法律事務所 https://www.mwe.com/en/

McDermott Will & Emery法律事務所は、米国シカゴ発祥の総合法律事務所である。米国に10、欧州に8、アジアに2のオフィスを構え、全世界に1000名を越す弁護士を擁する(同事務所の拠点一覧 https://www.mwe.com/en/locations)。その幅広いネットワークを活かし、クロスボーダー案件を得意とする。また、税務、プライベートエクイティ、企業結合、ヘルスケア、訴訟及びその他の商取引に関連した主要分野において高い評価を得ている。

 

 




メールで情報をお届けします
(毎週火曜日・金曜日)

サイト内検索

森・濱田松本法律事務所
長島・大野・常松法律事務所

slider_image1
slider_image2

slider_image1
slider_image2
TMI総合法律事務所