◆SH1165◆司法試験受験生の就活は法律事務所と企業で何が違うのか(1) 西田 章(2017/05/17)
司法試験受験生の就活は法律事務所と企業で何が違うのか(1)
西田法律事務所・西田法務研究所代表
弁護士 西 田 章
司法試験が終わると、企業法務を目指す受験生たちは、直ちに就活を始めなければなりません。私は、弁護士を対象とするヘッドハンティング業を営んでいるので、受験生へのキャリアコンサルティングを求められることがあります。昨年も、法科大学院主催の就職ガイダンスにスピーカーとして登壇しました。壇上からは、リクルートスーツを身にまとった若者が熱心にメモを取っている姿がよく見えました。
私が紹介業務を始めた10年前は、企業に就職する弁護士が少しずつ増え始めた頃でした。当時は、企業の採用担当者から、「弁護士資格を持っているからって偉そうにされても困る」と愚痴を聞かされました。そのため、企業面接に臨む弁護士に対しては、「少しはマナーも意識してください」と注意しなければなりませんでした。今では、そんなアドバイスは不要になり、受験生たちは自ら「行儀よさ」を身に付けてくれています。
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(にしだ・あきら)
✉ akira@nishida.me
1972年東京生まれ。1991年東京都立西高等学校卒業・早稲田大学法学部入学、1994年司法試験合格、1995年東京大学大学院法学政治学研究科修士課程(研究者養成コース)入学、1997年同修士課程修了・司法研修所入所(第51期)。
1999年長島・大野法律事務所(現在の長島・大野・常松法律事務所)入所、2002年経済産業省(経済産業政策局産業組織課 課長補佐)へ出向、2004年日本銀行(金融市場局・決済機構局 法務主幹)へ出向。
2006年長島・大野・常松法律事務所を退所し、西田法律事務所を設立、2007年有料職業紹介事業の許可を受け、西田法務研究所を設立。現在西田法律事務所・西田法務研究所代表。
著書:『弁護士の就職と転職』(商事法務、2007)