◆SH1176◆カリフォルニア州キャピタルアクセス会社法 清水真人(2017/05/22)

カリフォルニア州キャピタルアクセス会社法

徳島大学大学院

准教授 清 水 真 人

 

 カリフォルニア州キャピタルアクセス会社法(California Capital Access Company Law)は、カリフォルニア州内において100名超の適格投資家から資金調達を行い、同州内で事業を行うベンチャー企業に対しリスクキャピタルの供給および経営支援を行うベンチャーキャピタルファンドについて規制することを目的に、米国投資会社法6条(a)項(5)号に基づき1998年に制定された法律である。キャピタルアクセス会社法に基づき組成されたベンチャーキャピタル、すなわちキャピタルアクセス会社に対しては米国投資会社法の各種規定が適用除外されることから、連邦法の厳格な規定に服することなく柔軟な運営が可能となる。それによりベンチャー企業の設立および成長を促し、州内における就業機会を増加させ、最終的に州経済の活性化を実現しようとしている(28003条)。

 キャピタルアクセス会社は資金調達手段として、償還可能証券でない証券を発行することができ(28200条(b)項)、適格投資家に対してのみそれを取得させることができる(28031条、28200条(d)項)。そして、発行証券の80パーセント以上はカリフォルニア州の居住者またはカリフォルニア州で事業の大部分を営む投資家により保有されなければならない(28200条(c)項)。これらの規定により州内のベンチャー企業の成功に伴う果実の大部分は州内の投資家に分配されることになる。

続きはこちらから

 

(しみず・まさと)

2001年早稲田大学法学部卒。2009年早稲田大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得満期退学。早稲田大学法学学術院助手、徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部専任講師、同准教授を経て、2016年より徳島大学大学院総合科学研究部准教授。

【主要業績】
清水真人「米国投資会社法における独立取締役制度の歴史的展開(1)(2・完)」早稲田大学GCOE企業と法創造9巻1号323~347頁(2012)、9巻2号179~200頁(2013)
清水真人「米国投資会社法によるベンチャーキャピタル規制の歴史的展開」正井章筰先生古稀祝賀論文集『企業法の現代的課題』313~332頁(成文堂、2015)

 

〈関連リンク〉



メールで情報をお届けします
(毎週火曜日・金曜日)

サイト内検索

slider_image1
slider_image2
TMI総合法律事務所
森・濱田松本法律事務所
長島・大野・常松法律事務所
長島・大野・常松法律事務所