◆SH1132◆タイ:労働者保護法の改正(就業規則提出義務の廃止) 箕輪俊介(2017/04/26)

タイ:労働者保護法の改正(就業規則提出義務の廃止)

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 箕 輪 俊 介

 

 近年、タイ政府は、より競争力のある国家となるために、海外の投資家が安心して事業を行える環境整備に注力をしている。この活動は、インフラ等のハード面の整備に留まらず、近代的で透明性・公平性の高い法制度というソフト面の整備にも及んでおり、投資家の活動に直結する民法や商法に加え、労働法の分野においても法制度の整備が進められている。この活動の一環として、さる2017年4月4日に労働者保護法が一部改正(以下、「4月4日改正」という。)されたので、本稿にて紹介したい。

 

1. 4月4日改正の内容

 4月4日改正は成立と同時に同日施行され、これにより、就業規則の労働局に対する提出義務が廃止された。具体的には、従前は労働者の数が10名を超えた場合、使用者は労働者の数が10名を超えてから15日以内に就業規則を作成し、労働者に周知した上で、周知後7日以内に管轄の労働局に当該就業規則を提出する義務が課されており、就業規則を改正する際にも労働者に周知した上で、周知後7日以内に、当該改正した就業規則を当該労働局に提出する必要があった。かかる提出義務を遵守しなかった場合には、使用者に刑事罰が科されることとされていた。

 4月4日改正は、かかる使用者に課された就業規則の労働局への提出義務を廃止するものである。

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(みのわ・しゅんすけ)

2005年東京大学法学部卒業、2007年一橋大学大学院法学研究科(法科大学院・司法試験合格により)退学。2014 年Duke University School of Law 卒業(LL.M.)、2014 年Ashurst LLP(ロンドン)勤務を経て、2014 年より長島・大野・常松法律事務所バンコク・オフィス勤務。

バンコク赴任前は、中国を中心としたアジア諸国への日本企業の進出支援、並びに、金融法務、銀行法務及び不動産取引を中心に国内外の企業法務全般に従事。現在は、タイ及びその周辺国への日本企業の進出、並びに、在タイ日系企業に関連する法律業務を広く取り扱っている。

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