◆SH1071◆タイ:取締役の刑事責任 箕輪俊介(2017/03/22)

タイ:取締役の刑事責任

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 箕 輪 俊 介

 

 一般に、“ないことの証明”は容易ではない。それにもかかわらず、タイでは、従前、法令違反に基づき法人が刑事責任を問われる場合、当該法人の違反行為に法人の代表者が関与していないことを証明しない限り、当該代表者も刑事責任を問われるとする推定規定が、多くの法令において設けられていた。

 このような推定規定は、法人代表者に酷な規定であり、批判の対象となっていた。また、これらの推定規定は、憲法の定める「疑わしきは罰せず」の原則に反するものとして、2012年3月にDirect Sales and Direct Marketing Act第54条を違憲と判断した憲法裁判所の判決を皮切りに、2013年に複数の事件にて相次いで憲法裁判所にて違憲である旨、判示されてきた。代表的なものが、2013年5月の憲法裁判所の判決である。

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(みのわ・しゅんすけ)

2005年東京大学法学部卒業、2007年一橋大学大学院法学研究科(法科大学院・司法試験合格により)退学。2014 年Duke University School of Law 卒業(LL.M.)、2014 年Ashurst LLP(ロンドン)勤務を経て、2014 年より長島・大野・常松法律事務所バンコク・オフィス勤務。

バンコク赴任前は、中国を中心としたアジア諸国への日本企業の進出支援、並びに、金融法務、銀行法務及び不動産取引を中心に国内外の企業法務全般に従事。現在は、タイ及びその周辺国への日本企業の進出、並びに、在タイ日系企業に関連する法律業務を広く取り扱っている。

長島・大野・常松法律事務所 http://www.noandt.com/

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東京オフィスにおいてアジア法務を取り扱う「中国プラクティスグループ(CPG)」及び「アジアプラクティスグループ(APG)」、並びにアジアプラクティスの現地拠点であるシンガポール・オフィス、バンコク・オフィス、ホーチミン・オフィス、ハノイ・オフィス、上海オフィス、ジャカルタ・デスク及びアジアの他の主要な都市に駐在する当事務所の日本人弁護士が緊密な連携を図り、更に現地の有力な法律事務所との提携・人的交流を含めた長年の協力関係も活かして、日本企業によるアジア地域への進出や業務展開を効率的に支援する体制を整えております。

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