◆SH1052◆最一小決 平成28年5月25日 業務上過失致死傷被告事件(大谷直人裁判長)

【判示事項】

 ガス抜き配管内で結露水が滞留してメタンガスが漏出したことによって生じた温泉施設の爆発事故について、設計担当者に結露水の水抜き作業に係る情報を確実に説明すべき業務上の注意義務があったとされた事例

 

【決定要旨】

 ガス抜き配管内で結露水が滞留してメタンガスが漏出したことによって生じた温泉施設の爆発事故について、その建設工事を請け負った建設会社における温泉一次処理施設の設計担当者として、職掌上、同施設の保守管理に関わる設計上の留意事項を施工部門に対して伝達すべき立場にあり、自ら、ガス抜き配管に取り付けられた水抜きバルブの開閉状態について指示を変更して結露水の水抜き作業という新たな管理事項を生じさせたこと、そして、同作業の意義や必要性を施工部門に対して的確かつ容易に伝達することができ、それによって爆発の危険の発生を回避することができたことなどの本件事実関係(判文参照)の下では、被告人には、同作業に係る情報を、建設会社の施工担当者を通じ、あるいは自ら直接、本件温泉施設の発注会社の担当者に対して確実に説明し、メタンガスの爆発事故の発生を防止すべき業務上の注意義務があった。
(補足意見がある。)

 

【参照条文】

 刑法(平成25年法律第86号による改正前のもの)211条1項前段

 

【事件番号等】

 平成26年(あ)第1105号 最高裁平成28年5月25日第一小法廷決定 業務上過失致死傷被告事件 上告棄却(刑集第70巻5号117頁)

 原 審:平成25年(う)第1419号 東京高判平成26年6月20日判決
 原々審:平成22年(刑わ)第707号 東京地判平成25年5月9日判決

 

【判決文】

 

【解説文】




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