◆SH1035◆実学・企業法務(第28回) 齋藤憲道(2017/02/27)
実学・企業法務(第28回)
第1章 企業の一生
同志社大学法学部
企業法務教育スーパーバイザー
齋 藤 憲 道
(4) 情報(知的財産、経営情報)
1) 知的財産権
⑴ 産業政策における知的財産制度
知的財産制度は1624年の英国専売条例以降、各国の産業の基盤の役割を果たしてきた。知的財産の保護期間は長期化する傾向にあり、保護対象の範囲は徐々に拡大している。
知的財産の創造活動が産業界にイノベーションをもたらして、経済発展の重要な原動力になるという認識が世界に広まり、各国が、研究開発等の創造活動を促進するとともにその成果物を保護する政策を採るようになっている。
私的独占・不当な取引制限・不公正な取引方法は、多くの国で、独占禁止法により禁じられているが、知財制度はその例外とされている。
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(さいとう・のりみち)
1971年東京大学法学部卒業。同年松下電器産業㈱に入社し、営業、経理、経営企画、法務の業務を担当。松下電子部品㈱経営企画室長、松下電器産業㈱法務本部法務部長、JVC・ケンウッド・ホールディングス㈱監査役等を経て、2009年パナソニック㈱を退職。損害保険ジャパン日本興亜㈱ 業務品質・コンプライアンス委員会委員長を歴任。
また、内閣府消費者委員会委員(2015年秋退任)、消費者安全調査委員会臨時委員(現)、製品事故判定第三者委員会合同会議議長(現。消費者庁と経済産業省合同)、国民生活センター紛争解決委員会委員(現)、経済産業省産業構造審議会臨時委員、神戸市公正職務審査会委員(現)