◆SH1021◆日本企業のための国際仲裁対策(第25回) 関戸 麦(2017/02/16)

日本企業のための国際仲裁対策(第25回)

森・濱田松本法律事務所

弁護士(日本及びニューヨーク州)

関 戸   麦

 

第25回 国際仲裁手続の序盤における留意点(19)-仲裁手続の審理の原則等

1. 審理における二大原則と効率的な審理の要請

 今回は、国際仲裁手続の序盤における留意点の最後として、仲裁手続の審理を通して留意される基本原則、特徴等について解説する。

 まず、国際仲裁手続の審理には、二大原則と呼ばれるものがある。

 一つは、平等取扱いの原則(Equal Treatment)である。日本の仲裁法25条1項はこの原則を明示的に規定しており、「仲裁手続においては、当事者は、平等に取り扱われなければならない」と定めている。

 他の一つは、主張立証の十分な機会付与の原則(Full Opportunity to Present Case)である。日本の仲裁法25条2項はこの原則を明示的に規定しており、「仲裁手続においては、当事者は、事案について説明する十分な機会が与えられなければならない」と定めている。

 仲裁機関の規則においても、上記二大原則に言及しており、例えばICC(国際商業会議所)の規則は、「仲裁廷は、全ての事案において、公正かつ中立的に振る舞わなければならず、また、各当事者に主張立証のための機会を適切に確保しなければならない」と定めている(22.4項)。

 日本の仲裁法は更に、主張立証の十分な機会付与の原則の具体化として、以下のとおり定めている。

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(せきど・むぎ)

森・濱田松本法律事務所パートナー弁護士。訴訟、仲裁等の紛争解決の分野において、Chambers、Legal 500等の受賞歴多数。『日本企業のための米国民事訴訟対策』(商事法務、2010年)等、国際的な紛争解決に関する執筆、講演歴多数。
1996年東京大学法学部卒業、 1998年弁護士登録(第二東京弁護士会)、森綜合法律事務所(現在森・濱田松本法律事務所)入所、2004年シカゴ大学ロースクール(LL.M)卒業、 ヒューストン市Fulbright & Jaworski法律事務所にて執務、2005年ニュ-ヨーク州弁護士登録、2007年東京地方裁判所民事訴訟の運営に関する懇談会委員、2009年日本弁護士連合会民事裁判手続に関する委員会委員(現在副委員長)、2012年第二東京弁護士会司法制度調査会訴訟法部会部会長等。

 

 




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