◆SH1005◆最三小判(木内道祥裁判長)、 専ら相続税の節税のための養子縁組も直ちに無効とはいえないとされた事例 山田康平(2017/02/08)

最三小判(木内道祥裁判長)、専ら相続税の節税のためにした養子縁組も
直ちに無効とはいえないとされた事例

岩田合同法律事務所

弁護士 山 田 康 平

 

1. はじめに

 民法802条は、養子縁組の無効原因として、「当事者間に縁組をする意思がないとき」と「当事者が縁組の届出をしないとき」の2つを挙げている。

 以下で紹介する最判平成29年1月31日(以下「本判決」という。)は、専ら相続税の節税のための養子縁組が、「当事者間に縁組をする意思がないとき」に該当するかが争われた事例である。

 

2. 本判決について

(1) 事案の概要

 亡Aは、税理士等から、上告人Yを養子とすると、遺産に係る基礎控除額が増えることなどによる相続税の節税効果がある旨の説明を受けたため、Yとの間で養子縁組(以下「本件養子縁組」という。)を行った。

 これに対し、X1及びX2は、本件養子縁組は縁組をする意思を欠くものであると主張して、養子縁組の無効確認を求めた。

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(やまだ・こうへい)

岩田合同法律事務所アソシエイト。2011年東京大学法学部卒業。2013年東京大学法科大学院修了。2014年弁護士登録。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

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1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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