◆SH0973◆実学・企業法務(第17回) 齋藤憲道(2017/01/19)

実学・企業法務(第17回)

第1章 企業の一生

同志社大学法学部

企業法務教育スーパーバイザー

齋 藤 憲 道

 

(2) 金(カネ)

1) 資金調達

⑥  利 益
 「経営活動で得た利益」から法人税等を控除した税引後利益が株主資本の剰余金に充当され、その剰余金の中から株主に配当金を分配した残高が、企業が事業に使える資金になる。
 企業の利益からは、国の法人税や都道府県の事業税等の税金が優先して徴収される(租税優先権)が、事業不振等により利益を計上できなければ納税の必要はない(申告義務はある)。赤字経営が続くと研究開発・設備投資・営業活動等の資金を捻出できず、過去に蓄積した剰余金も損失の累積により減少し、最終的に無配に陥って、事業は行き詰る。
 まれに、決算が粉飾されて利益が過大(又は過少)に財務諸表に表示されることがあり、国を挙げて会計監査機能の強化が図られている。粉飾決算では、赤字又は低収益の会社が架空売上計上・費用繰延べ・在庫の過大評価等を行って黒字を装う例が多いが、高収益会社が費用を過大に計上して利益を圧縮(逆粉飾)し、課税逃れを図る例もある。

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(さいとう・のりみち)

1971年東京大学法学部卒業。同年松下電器産業㈱に入社し、営業、経理、経営企画、法務の業務を担当。松下電子部品㈱経営企画室長、松下電器産業㈱法務本部法務部長、JVC・ケンウッド・ホールディングス㈱監査役等を経て、2009年パナソニック㈱を退職。損害保険ジャパン日本興亜㈱ 業務品質・コンプライアンス委員会委員長を歴任。

また、内閣府消費者委員会委員(2015年秋退任)、消費者安全調査委員会臨時委員(現)、製品事故判定第三者委員会合同会議議長(現。消費者庁と経済産業省合同)、国民生活センター紛争解決委員会委員(現)、経済産業省産業構造審議会臨時委員、神戸市公正職務審査会委員(現)

 

 




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