◆SH0951◆実学・企業法務(第14回) 齋藤憲道(2017/01/05)

実学・企業法務(第14回)

第1章 企業の一生

同志社大学法学部

企業法務教育スーパーバイザー

齋 藤 憲 道

(2) 金(カネ)

1) 資金調達

 企業は、規模の大小に関わらず、一定の資金を元手にして、定款で定めた事業目的を実施するのに必要な人材・商品・資材・機械設備・建物・情報等を取得又は借用し、それを用いて事業を行い、利益を得る。

 企業の事業資金は、次のような者から調達する。

  1. (a) 創業者本人、その家族・友人・知人 生活費に余裕を残して資金を拠出するのが望ましい。
  2. (b) 投資家(スポンサー) 
      事業化段階 クラウド・ファンディング、エンジェル税制を利用する個人投資家
      上場前       ベンチャーキャピタル、グリーンシート銘柄制度(2018年3月末に廃止)
      上場後(証券取引所が開設する有価証券市場)
  3. (c) 金融機関
      政府系 国民一般・中小企業・農林水産業への貸付等、目的を特定して政府出資によって設立された金融機関が融資する。
      民間  普通銀行(都市銀行、地方銀行)、信用金庫、信用協同組合
            (注) 信用金庫・信用協同組合は、原則として組合員に対して資金貸付を行う。
  4. (d) 国・地方自治体が交付する補助金
  5.  
  6. (注) 近年、日本では、企業の資金調達意欲が乏しい。その原因の一つが、研究・技術開発の成果の事業化を困難にしている過度な資金調達規制や事業規制にあるとして、さまざまな法改正が行われている。

 次に、企業が手元資金を増やす方法を列挙する。返済や利息支払い等の義務がない資本金や利益で資金を調達できれば、調達先から使途を子細に拘束されず、事業展開の自由度が大きくなる。

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(さいとう・のりみち)

1971年東京大学法学部卒業。同年松下電器産業㈱に入社し、営業、経理、経営企画、法務の業務を担当。松下電子部品㈱経営企画室長、松下電器産業㈱法務本部法務部長、JVC・ケンウッド・ホールディングス㈱監査役等を経て、2009年パナソニック㈱を退職。損害保険ジャパン日本興亜㈱ 業務品質・コンプライアンス委員会委員長を歴任。

また、内閣府消費者委員会委員(2015年秋退任)、消費者安全調査委員会臨時委員(現)、製品事故判定第三者委員会合同会議議長(現。消費者庁と経済産業省合同)、国民生活センター紛争解決委員会委員(現)、経済産業省産業構造審議会臨時委員、神戸市公正職務審査会委員(現)

 

 

 




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