◆SH0890◆個人情報保護に関する国際的動向について(11月8日個人情報保護委員会決定「国際的な取組について」) 唐澤 新(2016/11/22)

個人情報保護に関する国際的動向について
(11月8日個人情報保護委員会決定「国際的な取組について」)

岩田合同法律事務所

弁護士 唐 澤   新

 

 平成28年11月8日、個人情報保護委員会(以下「個人情報保護委」という。)は、米国及びEUとの間でなされた、個人情報保護及び円滑なデータ移転を図る枠組みの構築に関する対話の経緯について公表した。

 我が国において個人情報保護制度を論ずるにあたっては、諸外国、特に米国及びEUとの関係を検討することが不可欠である。なぜなら、昭和55年(1980年)のOECD理事会勧告「プライバシー保護と個人データの国際流通についてのガイドライン」及びOECD8原則が各国において個人情報保護に関する法整備が進むきっかけとなり、我が国の個人情報保護法もOECD8原則を具体化した内容であること、また、グローバル化が進んだ近年においては、海外との間のデータ移転の必要性が飛躍的に高まり、安全かつ円滑なデータ移転ができるような枠組みを構築する必要があるからである。以下では、個人情報保護委の諸外国との昨今の取組みを米国、EUの順に解説する。

 まず、米国との間では、引き続き定期的な会合を続けていくこと及び緊密に連携することの重要性について認識を共有するとともに、APEC越境プライバシールール(Cross Border Privacy Rule System. 以下「CBPRシステム」という。)に関する周知活動及び参加促進を協力して行っていくことが確認された。CBPRシステムとは、APEC域内において国境を越えて流通する個人情報に対する消費者や事業者、行政機関における信用を構築するシステムであり、システムに参加する事業者は、APECプライバシーフレームワークを満たす個人情報保護方針を構築し、アカウンタビリティ・エージェント(認証機関)より認証を受ける必要がある(末尾図参照)。事業者がCBPRシステムに参加する意義として以下の二つが挙げられる。

続きはこちらから

 

個人情報保護委、「国際的な取組について」(8日個人情報保護委員会決定)
 http://www.ppc.go.jp/enforcement/cooperation/initiatives/

 

(からさわ・あきら)

岩田合同法律事務所アソシエイト。2010年東京大学法学部卒業。2012年東京大学法科大学院卒業。2013年弁護士登録。『Q&Aインターネットバンキング』(共著 金融財政事情研究会 2014年)、『The International Comparative Legal Guide to: Project Finance』(共著 Global Legal Group 2014年)等執筆。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>

1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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