◆SH0843◆フィリピン:ノンバンク、証券引受会社等に対する外資出資比率規制の撤廃(1) 澤山啓伍(2016/10/19)

フィリピン:ノンバンク、証券引受会社等に対する外資出資比率規制の撤廃(1)

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 澤 山 啓 伍

 

 ここ数年、フィリピンはアセアン経済共同体への参加するための誓約との関係もあり、一定の業種に課された外資規制を緩和する動きを見せている。

 金融機関との関係においては、2014年7月に共和国法10641号(Republic Act No. 10641)が成立し、外国銀行によるフィリピンへの進出が全面的に認められることになった。これに続き、2016年7月には共和国法10881号(Republic Act No. 10881)が施行され、ファイナンス会社(Financing companies)、貸金業者(Lending companies)、証券引受会社(Investment houses)及び保険査定業者(Insurance adjustment companies)についての外資出資比率上限規制が撤廃された。

 これらの法律が施行されるまでは、貸金業者については69%、銀行、ファイナンス会社及び証券引受会社については60%、保険査定業者については40%という外資出資比率の上限が設けられていた。これらの業種について外資100%による進出が可能になったことは、日系金融機関にとってもチャンスであるといえよう。とはいえ、フィリピンに現地法人を設立してこれらの金融業務を行うためには、内国企業にも適用される、該当の金融機関としての許認可を得る必要がある。また、これらの各金融機関の概念(その金融機関が行うことができる事業の内容)は、日本におけるそれとは若干異なっている部分もある。そこで、本稿では2回に分けて、今回外資出資比率上限が撤廃された各金融機関について、それぞれの業種について適用される規制について概説する。今回はまずファイナンス会社及び貸金業者について紹介する。

 

ファイナンス会社

 ファイナンス会社とは、直接貸付、コマーシャル・ペーパー(CP)の割引若しくはファクタリング、又はファイナンスリースにより信用供与を行うノンバンクの一形態をいう。

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(さわやま・けいご)

2004年 東京大学法学部卒業。 2005年 弁護士登録(第一東京弁護士会)。 2011年 Harvard Law School卒業(LL.M.)。 2011年~2014年3月 アレンズ法律事務所ハノイオフィスに出向。 2014年5月~2015年3月 長島・大野・常松法律事務所 シンガポール・オフィス勤務 2015年4月~ 長島・大野・常松法律事務所ハノイ・オフィス代表。

現在はベトナム・ハノイを拠点とし、ベトナム・フィリピンを中心とする東南アジア各国への日系企業の事業進出や現地企業の買収、既進出企業の現地でのオペレーションに伴う法務アドバイスを行っている。

長島・大野・常松法律事務所 http://www.noandt.com/

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