◆SH4254◆最一小判(堺徹裁判長)令和4年12月12日、 消費者契約法12条に基づく差止等請求事件 久木元さやか(2022/12/23)

最一小判(堺徹裁判長)令和4年12月12日、
消費者契約法12条に基づく差止等請求事件

岩田合同法律事務所

弁護士 久木元 さやか

 

 最高裁は、令和4年12月12日、家賃債務保証業者と賃借人との間の保証委託等の契約条項が消費者契約法10条により無効であるとの判断を示した。本判決の概要を紹介する。

 

1 本件の事案の概要

 家賃債務保証業者であるフォーシーズ株式会社(被上告人。以下「フォーシーズ」という。)は、賃貸住宅の賃借人との間で、賃貸人と賃借人との間の賃貸借契約に関し、賃借人がフォーシーズに対して賃料債務等を連帯保証することを委託すること等を内容とする契約(以下「本件契約」という。)を締結していた。本件契約は、消費者契約法上の消費者契約に該当する。

 本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者支援機構関西(上告人。以下「KC’s」という。)が、本件契約の以下の①及び②の条項につき、消費者契約法10条に該当し、無効とされるべきものであるとして、同法12条3項に基づき、本件契約に係る契約書の使用の差止等を求めたものである。

① 本件契約13条1項前段

  フォーシーズは、賃借人が支払を怠った賃料等及び変動費の合計額が賃料3か月分以上に達したときは、無催告にて賃貸人と賃借人との間の賃貸借契約を解除することができるものとする。

② 本件契約18条2項2号

  フォーシーズは、賃借人が賃料等の支払を2か月以上怠り、フォーシーズが合理的な手段を尽くしても賃借人本人と連絡がとれない状況の下、電気・ガス・水道の利用状況や郵便物の状況等から賃借建物を相当期間利用していないものと認められ、かつ賃借建物を再び占有使用しない賃借人の意思が客観的に看取できる事情が存するときは、賃借人が明示的に異議を述べない限り、これをもって賃借建物の明渡しがあったものとみなすことができる。

 

 なお、消費者契約法10条の条文は以下のとおりである。

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(くきもと・さやか)

岩田合同法律事務所アソシエイト。2015年東京大学文学部卒業。2017年東京大学法科大学院卒業。2018年弁護士登録。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

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1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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