◆SH0775◆公取委、独占禁止法研究会の開催状況に第6回会合の議事録を追加 大櫛健一(2016/08/30)

公取委、独占禁止法研究会の開催状況に第6回会合の議事録を追加

岩田合同法律事務所

弁護士 大 櫛 健 一

 

 平成28年8月19日、公正取引委員会は、同年6月28日に開催された独占禁止法研究会第6回会合の議事録を公開した。同会合では、公正取引委員会が同年7月13日から意見募集を行っている「課徴金制度の在り方に関する論点整理」について議論されており、優越的地位の濫用における課徴金制度の在り方も論点として挙げられた。

 そこで、本稿においては、優越的地位の濫用における課徴金の算定に関する主な解釈上の論点について紹介したい。

 独占禁止法20条の6は、概要、事業者が、相手方に対して、商品・役務の購入要請、金銭・労務等利益の提供要請、その他優越的地位を利用した正常な商慣習に照らして不当な行為(独占禁止法2条9項5号参照。以下「濫用行為」という。)を継続して行ったときに、①「当該行為をした日」から②「当該行為がなくなる日」までの期間(以下「課徴金算定期間」という。)における、③「当該行為の相手方」との間における売上額を基準として課徴金を付すものと定めている。

 上記①から③のうち、課徴金算定期間の始期である①「当該行為をした日」については、公正取引委員会の事件処理によれば、濫用行為の結果が発生した日、すなわち、相手方による商品・役務の購入日、金銭・労務等利益の提供日など相手方に不利益が生じた日が基準とされており、結果に先立って事業者から相手方に対して要請(働きかけ)それ自体をした日とは解されていない。このように課徴金算定期間の始期を結果発生時点まで後ろ倒して認定することについては、事業者としても特段の異論はないところであろう。

続きはこちらから

トピックスのバックナンバーはこちらから

 

(おおくし・けんいち)

岩田合同法律事務所弁護士。2004年上智大学法学部卒業。2006年弁護士登録。主に、流動化・証券化取引、各種金融機関規制法(銀行法、金融商品取引法等)の検討等のファイナンス案件を専門とする。店頭デリバティブ取引やノックイン型投資信託をはじめとした金融商品の販売に関する訴訟等の紛争解決案件も数多く手がける。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>

1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

<連絡先>

〒100-6310 東京都千代田区丸の内二丁目4番1号丸の内ビルディング10階 電話 03-3214-6205(代表)

 
〈関連リンク〉



メールで情報をお届けします
(毎週火曜日・金曜日)

サイト内検索