◆SH4100◆経産省、「外国公務員贈賄に関するワーキンググループ」を設置――第1回は「自然人に対する制裁の在り方」「法人に対する制裁の在り方」等が議題に 藤原未彩(2022/08/17)

経産省、「外国公務員贈賄に関するワーキンググループ」を設置

――第1回は「自然人に対する制裁の在り方」「法人に対する制裁の在り方」等が議題に――

岩田合同法律事務所

弁護士 藤 原 未 彩

 

1 はじめに

 経済産業省は、2022年5月に取りまとめられた「デジタル社会における不正競争防止法の将来課題に関する中間整理報告」(以下「中間整理報告」という。)を受け、不正競争防止法の外国公務員贈賄罪に関する制度課題を集中的に審議する場として、「外国公務員贈賄に関するワーキンググループ」を設置した。

 以下では、外国公務員贈賄罪について概説するとともに、同罪を巡る動向について解説する。

 

2 外国公務員贈賄罪の構成要件(処罰対象範囲について)及び刑罰

 不正競争防止法では、平成9年にOECD(経済協力開発機構)において採択された「外国公務員贈賄防止条約(国際商取引における外国公務員に対する贈賄の防止に関する条約)」に基づき、外国公務員贈賄罪を規律している。具体的には、不正競争防止法18条1項において、「何人も、外国公務員等に対し、国際的な商取引に関して営業上の不正の利益を得るために、その外国公務員等に、その職務に関する行為をさせ若しくはさせないこと、又はその地位を利用して他の外国公務員等にその職務に関する行為をさせ若しくはさせないようにあっせんをさせることを目的として、金銭その他の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をしてはならない。」と規定されている。

 

<外国公務員贈賄罪の構成要件>

 

<外国公務員贈賄罪の罰則>

 外国公務員贈賄罪に該当すると、自然人及び法人のそれぞれに対し、次のとおりの刑罰が科されることなる。

 

3 外国公務員贈賄罪の典型的な処罰対象行為

 経済産業省が公表している「外国公務員贈賄防止指針(最終改訂:令和3年5月)」(以下「指針」という。)及び外国公務員贈賄防止に関するパンフレット「海外進出する企業必見 外国公務員贈賄罪を知っていますか?」によれば、外国公務員贈賄罪の対象となる典型的な処罰対象行為は次のとおりである。

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(ふじはら・みさ)

岩田合同法律事務所所属。2015年九州大学法学部退学。2017年九州大学法科大学院終了。2019年1月判事補任官。東京地方裁判所勤務を経て、2022年4月「判事補及び検事の弁護士職務経験に関する法律」に基づき弁護士登録。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>
1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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