◆SH3885◆経産省、「データの越境移転に関する研究会」第2回会議を開催――データの越境移転に関する、令和4年4月1日施行の改正個人情報保護法上の新たな規制内容 池田美奈子(2022/01/21)

経産省、「データの越境移転に関する研究会」第2回会議を開催

――データの越境移転に関する、令和4年4月1日施行の改正個人情報保護法上の新たな規制内容――

岩田合同法律事務所

弁護士 池 田 美奈子

 

1.はじめに

 ビジネスを行う上で、国境を超えたデータ移転が必須となっている昨今において、データの越境移転について、各国が越境移転規制やデータローカライゼーション要求等様々な国内規制を設けており、自由なデータ流通を実現していくためには、国際的な調整の仕組みを用意することが必要である。

 経済産業省は、2023年に開催されるG7等の場で、日本が提唱したDFFT(信頼ある自由なデータ流通)の議論を具体化するため、2021年に「データの越境移転に関する研究会」(以下「本研究会」という)を立ち上げ、本研究会において、民間企業から越境移転のニーズが高いデータ等を抽出し、また各国のデータ関連規制について取りまとめ、各国の制度の比較分析が行われている。

 一方、日本の企業にとって目下の課題となっているのが、本年4月1日より全面施行される改正個人情報保護法(以下「改正法」といい、現行の個人情報保護法を「現行法」という)である。改正法では、個人データの越境移転規制の基本的な枠組み自体に変更はないものの、本人への情報提供義務等が新設されており、企業にとって相応の負担となることが予想される。

 そこで、本稿では、改正法下で新設された越境移転時の義務の内容について、以下、概説する。

 

2.個人データの外国にある第三者への提供の方法

 まず、個人データを外国にある第三者に提供するには、原則として以下のいずれかの方法による必要がある(改正法28条1項)。

個人データの外国にある第三者への提供の方法
  1. ① 本人の同意に基づく提供
  1. ② 個人情報保護委員会が認めた国・地域(EU及び英国)への提供
  1. ③ 提供先である第三者との間の契約や、提供者・提供先に共通して適用される内規等により、提供先における個人情報保護法の趣旨に沿った措置の実施が確保されている場合
  1. ④ 提供先である第三者が、APECのCBPRシステムの認証を取得している場合

 この基本的枠組みは現行法から変更はないが、改正法では、上記のいずれの方法をとるかによって、それぞれ新たに義務が課されることになる。

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(いけだ・みなこ)

岩田合同法律事務所アソシエイト。日本及び米国(NY州)弁護士。2007年東京大学法学部卒業。2009年University of Michigan Law School修了(LL.M.)。2010年早稲田大学法科大学院修了。約4年間、海事専門法律事務所に所属し、海事案件の経験も豊富に有する。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>
1902 年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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