◆SH0725◆マレーシア:マレーシア贈収賄法制(上) 長谷川良和(2016/07/06)

マレーシア贈収賄法制(上)

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 長谷川 良 和

 

1. はじめに

 昨年から今年にかけて政府系投資会社ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)が絡むナジブ首相の汚職疑惑に係る一連の報道により、マレーシア腐敗対策委員会(Malaysian Anti-Corruption Commission:MACC)が大きくクローズアップされたことは記憶に新しい。

 マレーシアは、国策として贈収賄等の腐敗対策に積極的に取り組む姿勢を見せており、NGOトランスペアレンシー・インターナショナルの2015年腐敗認識指数によれば168カ国・地域中54位とされ、ASEANではシンガポール(8位)に次いで贈収賄等の腐敗が少ない比較的クリーンな国と評価されている。

国・地域(ASEAN主要国・インド) 腐敗認識指数に係る順位
シンガポール 8位
マレーシア 54位
タイ 76位
インドネシア、インド 88位
フィリピン 95位
ベトナム 112位

 もっとも、企業活動に関連して、時として腐敗が問題となる事例が存在するのも事実である。そこで、本稿では、マレーシアの腐敗対策法制の概要を2回に分けて解説する。

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(はせがわ・よしかず)

東京大学法学部卒業、同大学院法学政治学研究科修了、Columbia University School of Law(LL.M.)卒業。三菱商事株式会社勤務、Allen & Gledhill LLP(シンガポール)出向を経て、2013年1月から長島・大野・常松法律事務所シンガポール・オフィス勤務。

シンガポールを拠点に、シンガポール、マレーシア、ミャンマーを含む東南アジアその他アジア地域において、進出、日常的な法務問題、M&A、ジョイント・ベンチャー、危機対応、エネルギー・インフラ案件等、日系企業が直面する法律問題を幅広くサポートしている。

長島・大野・常松法律事務所 http://www.noandt.com/

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