◆SH3665◆公取委、「独占禁止法に関する相談事例集(令和2年度)」を公表 和田義光(2021/06/25)

公取委、「独占禁止法に関する相談事例集(令和2年度)」を公表

岩田合同法律事務所

弁護士 和 田 義 光

 

1 はじめに

 公正取引委員会は、令和2年度における事業者等の活動に関する主要な相談事例をとりまとめた「独占禁止法に関する相談事例集(令和2年度)」を、令和3年6月9日に公表した。本稿では、当該事例集のうち、産業用機械の基礎技術に係るメーカー間における共同研究の実施に関して独占禁止法(以下「独禁法」という。)上の問題の有無が検討された事例7につき概観する。

 

2 本事例の概要

 本件は、技術開発力に優れた産業用機械Aのメーカー6社(我が国における産業用機械Aの製造販売分野における6社の市場シェアの合計は約80%である。)が、産業・技術革新に係るSDGsに則った技術革新の基盤を強化するために、以下の⑴ないし⑷の方法で、産業用機械Aの基礎技術の研究を共同で実施する取組(以下「本件取組」という。)に関して、独禁法上問題となるかについて検討されたものである。

  1. ⑴ 6社以外のメーカーも、一定の条件を満たせば、共同研究に参加することができる。
  2. ⑵ 特定の製品の開発を対象とするものではなく、産業用機械Aの基礎技術の研究に関するものとし、共同研究の範囲を特定の研究項目(技術α、技術β及び技術γ)に限定する。
  3. ⑶ 共同研究の実施期間は5年間とする。
  4. ⑷ 6社以外のメーカーも、無償又は合理的な対価で共同研究によって得られた成果を利用することができる。

 

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(わだ・よしみつ)

岩田合同法律事務所所属。2014年北海道大学法学部卒業。2016年一橋大学法科大学院修了。2018年1月裁判官任官。松山地方裁判所勤務を経て、2021年4月「判事補及び検事の弁護士職務経験に関する法律」に基づき弁護士登録。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>
1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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