◆SH3618◆ベトナム:新労働法による変更点⑪ セクシャルハラスメント(1) 井上皓子(2021/05/17)

ベトナム:新労働法による変更点⑪ セクシャルハラスメント(1)

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 井 上 皓 子

 

 新労働法(45/2019/QH14、以下「新法」)が2021年1月1日に施行されました。本稿では、引き続き新法による変更点を解説していきます。前回、新法では就業規則に関する変更点を解説しましたが、その最後でも言及したセクシャルハラスメントについて解説します。なお、弊職らが作成した新法の日本語仮訳が、日本貿易振興機構(ジェトロ)のウェブサイトで公開されていますので、ご参照下さい(※中段「労務」の項に、日本語訳のみの版と日越併記版があります)。

 

 「職場におけるセクシャルハラスメント」(セクハラ)は、旧法においても労働分野における厳禁行為とされ、セクハラを受けた労働者は、一方的に労働契約を解除することができることとされていましたが、新法においては、引き続き厳禁行為とされていること(新法第8条)、労働者による一方的解除事由とされていることに加え、新たにセクハラの予防策及び対応策を策定し、実施することが使用者に義務付けられ(同法第6条第2項d)、さらにセクハラを行ったことが懲戒解雇事由としても追加されました(第125条)。そのため、セクハラに関する規定は、新法にあわせて就業規則を改訂するにあたり、重要なポイントの一つと考えられます。

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(いのうえ・あきこ)

2008年東京大学法学部卒業。2010年東京大学法科大学院修了。2011年弁護士登録(第一東京弁護士会)。2018年より、長島・大野・常松法律事務所ハノイ・オフィス勤務。
日本企業によるベトナムへの事業進出、人事労務等、現地における企業活動に関する法務サポートを行っている。

長島・大野・常松法律事務所 http://www.noandt.com/

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