◆SH3582◆中企庁、知的財産取引検討会における検討を踏まえ、知的財産取引に関するガイドライン・契約書のひな形を作成 蛯原俊輔(2021/04/16)

中企庁、知的財産取引検討会における検討を踏まえ、
知的財産取引に関するガイドライン・契約書のひな形を作成

岩田合同法律事務所

弁護士 蛯 原 俊 輔

 

1 はじめに

 中小企業庁は、令和2年7月に有識者を交えた知的財産取引検討会(以下「本検討会」という。)を設置し、大企業と中小企業間における知的財産に係る取引適正化のために必要な対策等について検討を行ってきた。そして、本検討会は令和3年3月31日、その検討結果をまとめた報告書(以下「本報告書」という。)を公表し、中小企業庁は同日、その内容を踏まえた「知的財産取引に関するガイドライン」(以下「本ガイドライン」という。)、及び契約書のひな形(以下「本ひな形」といい、本ガイドラインと併せ「本ガイドライン等」という。)を作成、公表した。

 本稿では、本ガイドラインの策定経緯について述べた上で、本ガイドライン等のポイントを紹介する。

 

2 本ガイドライン等の策定経緯

 大企業と中小企業の取引においては、知的財産について十分な配慮がなされず、大企業側が片務的な秘密保持や知的財産の取扱いを求める事例等が報告されていた。また、多くの問題事例において、大企業と中小企業の間で、知的財産のやり取りに関する契約が締結されない、あるいは、締結された場合であっても、大企業側から一方的な契約条項が示されることがあった。

 そこで、本検討会では、「知恵はタダ」といった取引慣行見直しの必要性を指摘した上で、中小企業側から提案できる契約書のひな形を提示することとした。

 その後、本検討会の検討結果が本報告書にまとめられた上で、本ガイドライン等が策定された。

 

3 本ガイドラインのポイント等

 本ガイドラインは、営業秘密やノウハウに至る広義の知的財産を対象とするものであって、大企業と中小企業間の知的財産にかかわる取引につき、その段階に応じ、あるべき姿を記載したものであるが、そのポイントは下表のとおりである。

続きはこちらから

トピックスのバックナンバーはこちら

 

 

(えびはら・しゅんすけ)

岩田合同法律事務所アソシエイト。2014年3月早稲田大学法学部卒業、2015年11月東京大学法科大学院中退。2016年12月検事任官。大阪地方検察庁、福岡地方検察庁小倉支部勤務を経て、2019年3月検事退官。同年4月弁護士登録、岩田合同法律事務所入所。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>
1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

<連絡先>
〒100-6315 東京都千代田区丸の内二丁目4番1号丸の内ビルディング15階 電話 03-3214-6205(代表)




メールで情報をお届けします
(毎週火曜日・金曜日)

サイト内検索

森・濱田松本法律事務所
長島・大野・常松法律事務所
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業セミナー
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業

西村あさひ法律事務所セミナー
西村あさひ法律事務所
TMI総合法律事務所